オカシのキモチ

日々の昼ごはんとお菓子作り、
そして休日は散策という名の食べ歩き。
食いしん坊夫婦の備忘メモです。

お得な切符『青春18きっぷ』の旅 2016冬(埼玉篇その2 関東七名城「忍城」 )

2017年01月16日 | ├ 埼玉県

今シーズン最強といわれる大寒波が日本列島を襲い、先週末から日本海側は大雪となり、太平洋側でも積雪を観測...
目には見えずとも、一度外に出れば「こりゃ寒い!」と身震いする程の寒さを肌身に感じる今日この頃。
いつまで“居座るのか”心配ですね


さて、JRのお得な切符「青春18きっぷ」の残り2回分をつかった“埼玉ぶらり旅”の続きは…



▲秩父線はPASMOやSuicaといったICカードが使えません...

個人的には昔懐かしい上州御用「鳥めし」を熊谷駅で食べ終え、JR線と同じ構内の秩父線[熊谷駅]を利用してみました。
(青春18きっぷは使えません)



▲秩父線[熊谷駅]にて

秩父鉄道(以下、秩父線)は羽生駅~三峰口駅間の約72km、埼玉県の北部から秩父地方を横断。
少々イメージしづらいかもしれませんが、ライン下りや岩畳などの観光スポットでお馴染みの“長瀞(ながとろ)”エリアに向かうのに便利な線でしょうか。



▲部活が終わる時間ともなれば、学生達の話し声が聞こえてきそうな待合室

そんな秩父線は、今回が初乗車。
[熊谷駅]から[行田市駅]へ向かったところ、駅プラットホームには立派な木製ベンチを設えたノスタルジックな待合室がありました。

チラッとダイヤを見た限りでは1時間に2本という時間帯が大部分で、多くて4本といった便数ですから、待合室の大きさと時間が止まったような佇まいにも納得…



▲現在のJR[行田駅]が開業する1966年までは、こちらが[行田駅]でした

で、B級グルメ「ゼリーフライ」で有名な埼玉県行田市は彩り豊かな稲を使った圧巻な『田んぼアート』でここ最近は知名度が上昇
昨2016年の田んぼアートは30周年を迎えた人気ゲーム『ドラゴンクエスト』の初期パッケージデザインが描かれたことで、多くの方々が開催地の「古代蓮の里(東側の田んぼ御)」へ足を運んだそうです。


さて、前置きが長くなりましたが...
市中心街にある、この旅一番の観光スポット「忍(おし)城跡」へと歩を進ませます。
(徒歩で向かうならIR行田駅ではなく秩父線[行田市駅]がオススメ)



▲城址の東小路は木陰と水の流れが美しい遊歩道が整備



▲濠にかかった[あずま橋]の先の[東門]を潜って城址内へ


▲城址内に復元された土塁と鐘楼



関東七名城と謳われた「忍城」は戦国時代に行田周辺の武蔵武士の中から現在の熊谷市上之を本拠地とする成田氏が文明年間(1469~86年)初期に築城したとされ、上杉・北条氏との戦いにも落城することなく、石田三成の水攻めにも耐え、戦国の世を生き抜いた名城です。

明治維新の際に壊されてしまいましたが、忍城本丸の跡地に往時の面影を再現したご覧の忍城址が整備され、事業に対して「'93さいたま景観大賞」や「都市景観大賞」が授与されました。

これまで巡った城の中では比較的小規模なせいか、間近で見ることができそうに思えましたが...
城址内に併設された行田市郷土博物館を貫けない(入館)と、入城できませんでした



▲かつての忍城本丸跡地に1988年にオープン

郷土博物館は「行田の歴史と文化」を統一テーマとし、古代の行田・中世の行田・近世の行田、そして「足袋と行田」の4ブースで、各特色を示す遺品を展示しています。
(江戸時代から盛んだった足袋の製造工程は見応えあります)





エントランスホールから展示室に続く通路には忍城主の歴代家紋が勢揃い。
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*丸に三つ引きの家紋:戦国時代の成田氏
*丸に三蝶の内十六菊葉の家紋:寛永10~16年まで城主だった松平信綱の家紋
*丸に違い鷹の葉の家紋:寛永16年~文政6年までの阿部氏
*丸に三つ葉葵の家紋:天正18年~慶長5年まで城番を勤めた東条松平氏と文政6年から明治4年まで城主だった奥平松平氏
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こういった古くからのピクトグラムは興味深いデザインですね。
(以降、撮影禁止エリア)


▲屋外には出られない展望台でした

館内から渡り廊下を抜け、再現された忍城御三階櫓にたどり着くと、更に2〜3階に展示室、そして最上階の展望台からは現在の行田の町並みを見下ろすことができました。
総じて"こじんまりした城"というのが率直な印象ですが…




戦国末期、豊臣秀吉が小田原攻めの際に石田三成を総大将に23,000余の大軍で攻め込ませた「忍城攻防戦」は有名な話。

家老成田長親を城代とする農民町人併せてもわずか1/10の兵力ながら抗戦し、三成の水攻めも間者や忍を紛れさせて失敗させ、最終的に小田原開城まで持ち堪えてしまったのです。
(当時の忍城城主は成田氏長でしたが、成田氏は北条氏に属していたため、忍城は小田原城の支城の一つとされていました)

そんな忍城の水攻めを描いた戦国歴史作品が「のぼうの城」。
民を率いた成田長親(=野村萬斎)は馬にさえ乗れない愚鈍な人物でしたが…
皆から「のぼう様」と呼ばれるも、非常に慕われていたということが何よりも大事なことかと。
(”のぼう”とは”でくのぼう”の略)

そんな彼の"人となり"が、この小さな城から感じ取れた気がします…

(つづく)
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◆行田市郷土博物館見学のご案内
*開館時間:9時~16時30分(入館16時まで)
*休館日:月曜日(祝日・休日は開館)/祝祭日の翌日(土・日は開館)毎月第4金曜日(テーマ展・企画展開催中は開館)/年末年始
*料金:大人200円(団体160円)/高大生100円(団体80円)/小中生50円(団体40円)/団体は20名以上
※学校の教育課程関係の見学は所定の手続きにより入館料免除
※障害者手帳所持者および介護者1名は入館料免除

【過去の記事より...城あれこれ】

*[夏の思い出 一泊二日のバス旅行(愛知編2 徳川家康“出生の城”『岡崎城』)]


*[お得な切符で一泊二日旅行(福島編9 絶景かな絶景かな...鶴ヶ城)]


*[日帰り旅行(山梨編3 足跡)]


*[冬の沖縄2011その3~首里城公園~]


*[ルパン三世 カリオストロの城]


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