都立高校の推薦入試、一般入試に出願する際に使用する自己PRカードの様式が公開されました。
この自己PRカードは2003年に開始されたそうですから、もう20年間も続いている制度です。この制度が開始された時には、自己PRカードが点数化され、入試に影響を与えていました。私は当時すでに塾で指導をしていましたから、随分細かく指導をしたことを思い出しました。
事前に要点を上げ、それらについてどのようにまとめていくかを生徒と一緒に考え、さらにコピーした用紙にきれいな文字で記入させます。書いていくとどの程度余白が残るのか、あるいは記入欄の枠が足りないのかが見えてきますから、それから文字数や行数の調整をします。内容と文字量のチェックをしたうえで、大丈夫であれば本物の用紙に記入を始めます。まずは鉛筆で薄めに丁寧に書かせたうえで、ボールペンでそれをなぞり、完成です。
細かく細かく指導をしていましたが、最近では自己PRカードは点数化せず、推薦入試の際に質問をする参考資料のような扱いになってきています。点数化されないとは言え、雑な文字や内容が適していなければ合格の可能性が低くなってしまうこともあり得そうですから、今でもチェックはするようにしています。
さて、東京都教育委員会から来春の入試で使用する自己PRカードの様式が公開されました。今度は電子申請も可能なようです。エクセルのファイルに入力し、それを提出するのでも良いようです。きれいな文字を書くことや、細かな文字を書くことが苦手な子は、パソコンを開いて入力した方が良いかもしれません。内容についてはしっかりと吟味・推敲して書き上げるよう、塾としては引き続き指導をしていきたいと思います。コピーをしたり、何度も何度も消しゴムで消して書き直す労力と時間が省けるようになるわけですが、今は中学生の受験生たちがパソコンに向かって出願書類を書くようになるとは、これまでは想像できなかった姿を見ることになります。時代は変化していきますね。
参考:「令和5年度東京都立高等学校入学者選抜実施要綱・同細目」において志願者が作成する様式について(東京都教育委員会)