深く潜れ(Dive Deep)! キネシオロジー&クラニオセイクラル・ワーク(クラニオ)の蒼穹堂治療室

「ココロとカラダ」再生研究所、蒼穹堂治療室が送る、マニアックなまでに深く濃い、極私的治療論とお役立ち(?)情報の数々。

「なんちゃってフォトリーディング」の話

2015-09-28 20:34:14 | 一治療家の視点

今回のBGMはアニメ『七つの大罪』OSTから「Perfect Time」なんてどうよ。



さて、これまで「なんちゃって」シリーズ?で書いてきたものは、私が正式には勉強しておらず、断片的な情報だけをもとに勝手に作っちゃったり、アニメの中だけに出てきて、そもそも現実には存在しないはずのテクニックやメソッドだった。

しかしフォトリーディング(面倒なので以下PR)は、実際に10万以上のカネを払って正式にセミナーを受けてきたものだ。修了証ももらった(今も部屋のどこかにある──はず)。なので「なんっちゃって」なんかじゃなく正式なPRをやればいいのだけれど、正式なPRはもうずいぶん前にやめてしまって、今はもっぱら「なんっちゃってフォトリーディング」ばかりやっている。

ちなみに正式なPRの手順については市販されている本やムックに出ているので、詳しくはそちらを見てほしいが、概略だけを述べると…

1.カバーなどに書かれているその本の内容の紹介や目次、著者の略歴などを見て、それが自分の読むべき本かどうか確認する(注1)
2.その本で何が得たいか、何を知りたいかを、著者への質問という形でまとめる。
3.頭頂部の後上方に意識を集中する(そこにイメージの中でミカンを置き、そこに意識を向けるようにするので、「ミカン集中法」と呼ばれる)。
4.3の状態で、目はピントを合わせないソフトフォーカスにして心の中でチャントを唱えながら、見開き2ページを約1秒のペースで眺めてページをめくっていく(注2)。
5.2で作った著者への質問の答えを探すつもりでパラパラとページをめくっていき、ちょうど目が止まったところを読むと、そこにほしい情報(やそれに関連する内容)が書かれている(はず。なぜなら本の大雑把な内容が4のステップで潜在意識に入っているから)。
6.その本から得たもの長く記憶に留めるため、マインドマップを作成する。

(注1)一応、PRの正式な手順として出てくるのでここにも書いているが、コレってPRをやるとかやらいとか以前に、本を読む上での常識だろう。そもそもコレをやらずに本を読むヤツなんているのか? もしそんなヤツがいたとしたら、それって単なるバカだろ?
(注2)これは私がセミナーを受けた時のもので、今はもっと速いペースになっているかもしれない。チャントは自分でテキトーに作ってしまってよい。チャントを唱えながらやるのは、「こんなことして何になるんだろう?」みたいな余計なことを考えないようにするため。

…というものだ。

ところでPRの真骨頂は何かというと「速読」の概念を変えたことだと私は考えている。

それ以前に行われていた(あるいは今でも行われている)速読法は「眼球を動かすスピードを速める」、「周辺視野を広げる」といった、要するに「ページ当たりの処理時間をいかに短縮するか」というものだった。だがPRは全く新しい「速読」の概念を提示した。それはよく言われるような「潜在意識がどうのこうの」なんてことじゃなくて…

読者は本に書かれている情報の全てがほしいわけじゃなく、ほしいのはそのごく一部に過ぎない。だったら、それが書かれている箇所を効率よく探してそこだけ読めれば、その読者にとっては(結果として目的の情報が手に入ったわけだから)1冊丸ごと読んだのと同じ

…という概念だ。「目を速く動かす」でも「周辺視野を広げる」でもなく、「ほしい情報がどこに書かれているかの当たりをつける」ことが速読だ、というのはまさに目から鱗だ(が、いまだにそうしたPRの本質が理解できず、デタラメだとかオカルトだとか批判している連中は多い)。

では、私はなぜ正式なPRをやめてしまったのか?

まず第一に、生来の不精者で「著者への質問を考える」とか「マインドマップを書く」などということが面倒くさくて耐えられないから。そして第二に、私のよく読む本の特殊性ゆえに。前者はいいだろうから、後者のみ説明すると…

私はミステリと数学書を主に読んでいる。ミステリの場合、最終的にほしい情報は例えば「犯人は誰か」とか「トリックは何か」とかになるが、それが本のどこに書かれているかはPRなどするまでもなく大体分かる(当然ラストの部分だ)。それに、そこだけ読んだとしても、それではミステリを読む意味をなさない。
数学書の場合、例えばガロア理論を学ぶためにその本を読むとしよう。著者への質問は「ガロア理論とはどういうものですか?」ということになる。それが本のどこに書かれているかはPRしなくても目次なり索引なりを見れば分かる。しかし、目的のページにはこんなふうに書かれているだけである。
「k上n次の一般多項式のガロア群は、対称群Snである。kが標数0でn≧5ならば、n次の一般方程式は累乗根では解けない」
これだけ読んで「よし分かった」という人はまずいないだろう。結局、最初の1ページ目から順番に読んでいくしかない(し、数学書とはそもそもそういうふうに書かれている)

…から、PRしてもムダなのだ。

そこで「なんちゃってフォトリーディング」(面倒なので以下NPR)が登場する。NPRもまた速読法だが、PRとは違った意味で「速読」の概念を変えている。NPRの手順は簡単で…

1.本を手に取り、自分の(肉体+エネルギー体の)中でその本に関心のありそうな部分を探す(「考えるな感じろ」だ)。
2.1で見つけた部分に送るようなつもりで本全体のページを1~数秒でパララララっとする。この時、動体視力にものを言わせて(笑)真剣にページを見ている必要はない。面倒くさければ目を閉じていてもいいし、真っ暗闇の中でやってもいい(注3)
3.2をやりながら体がどう反応したか、何を感じたかに注目する。例えば「理由は分からないけど途中で笑ってしまった」なら、多分その本を読むと途中で笑ってしまうだろう。「パララララっとしていくと、だんだんどうでもいい気分になってきた」なら、多分その本は読んでいても途中で飽きて投げ出したくなるだろう。だから2の結果によって、その本を読むかどうかを決めるのである。
4.3で読む本が決まったら、それを自分の普段の自然なペースでフツーに読む。

(注3)その本に興味のありそうな部分を選んで送るのがミソ(関心のない部分に送っても冷めた感じやドヨーンとした感じしか来ない)。なお、ステップ2には「ルンル」の考え方を一部取り入れている。そういう意味では「なんちゃってルンル」であるとも言える。

…というものだ。

で、フツー本をに読んでいくNPRの何が速読なのかというと、ステップ3で実際に読む本を選り分けていることだ。

私はミーハーなので、本のカバー・ジャケットがカッコよかったり帯についているコピーにそそられたりすると、その本を読みたくなってしまう、いわゆる「ジャケ買い」、「帯買い」してしまう派で、それで結構「外れ」を掴まされてしまうことが多かった(そして特に、専門書などで「外れ」だったりするとダメージが大きい)。しかし、NPRによって数秒からせいぜい30秒くらいで本を読んだ時の大体の感じが分かるようになって、「外れ」がかなり減った。

例えば今までなら「外れ」込みで10冊の本を読んでいたところを「外れ」なしで3冊にできるなら、しかもそれによって得られる情報には大差がないなら、かなりの時間節約になる。

PRと違い、NPRは実際に本を読む前に「この本を読んだらどう感じられるか」を疑似体験することで自分にとって本当に必要な本だけを本を選り分けるのである。それによって読む本の量を大幅に減らせるので、結果として「速読」したことになる、ってワケ。

これでセミナーとかを開くつもりもないし、試してみるだけならタダだから、まぁ騙されたと思ってやってみてくださいな。


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