ハルキスト…そうなるのが分かった気がしました。
今年初の読書レビューは村上春樹さんの1Q84です。全6巻1,600ページになる小説です。
村上春樹さんの小説読むのは中学時代に読んだノルウェイの森以来2冊目かな?長編は、ですが。中学時代のノルウェイの森は刺激が強かった印象がありました。
村上春樹さんの性的な表現は得意ではありません。そこだけが僕的には微妙だったかな?それ以外はとても良い小説でした。
表の顔はスポーツトレーナーで、裏では女性の敵を殺している青豆と、アマチュアの作家で人気小説のゴーストライター(書き直しではなく修正)をした天吾の2人を中心として進む純愛ストーリー
ある時気づくと2人は2つの月が存在する1Q84と言う世界に入ってしまいます。2人は小学生の同級生。青豆は小学生の頃は親の影響で新興宗教に入っていて校内では孤立していた。天吾はそういう事を気にしないタイプの人間。十歳の時に手を握り合った2人は三十歳になってもお互いの事が忘れられない両想い。でも、別々に育っていきお互いの存在は分からずじまい。
そこに、「さきがけ」と言う別の新興宗教を含めて話が進んでいきます。さきがけの教祖の娘ふかえりとは?さきがけの狙いとは何なのか?リトルピープルとは?なぜ月が二つの世界に2人は入っていく事になったのか?そして2人は会うことが出来るのか?元の世界に戻れるのか?話が進むにつれて色々解けていきますが、全てが解けるわけではないのがまた良いところです。
最後は急いでる感がありましたが、長編でもそれを感じさせない本でした。
村上春樹さんのインタビューによるとオウム真理教の事件、特に林元死刑囚に興味を持って考えはじめたと答えてます。月の裏側にいるようにならない。精神的な囲い込みに対抗するものが物語であると。『いい物語は人の心を深く広くする』とも答えてます。作家さんがそう考えて書いた本は間違いないです。
ハルキストと言う言葉が出来るのも分かります。
おすすめ度★★★★★
実際は5に近い4.5かな?性的な表現がねぇ。でも、そこは好き嫌いだと思うんです。ハルキストにはならないかなぁ。好きな作家さんにはなりそうですけどね。意外と純愛好きなのか?😂