「将棋界の一番長い日」 ：三浦弘行八段が名人挑戦権を獲得

今年も日付が變つても熱戰が續いた。

名人挑戰とＡ級殘留。
それぞれを賭けての戰ひが見ものなのだが、それがなかなか決まらない。
筋書があるわけでもないのに、降級者が決まつたのは最後から２番目の對局。
名人挑戰に至つては最後の對局が終はるまで決まらなかつた。

３日、午前１時７分。
三浦が郷田に勝ち、初の名人挑戰權を獲得した。


＜對局結果＞

23:30頃
谷川浩司九段●（５勝４敗）－○高橋道雄九段（６勝３敗）
この時點で、谷川の名人挑戰はなくなり、高橋の名人挑戰は丸山、三浦の結果次第となつた。


日付が變つて、３月３日。

0:22頃
佐藤康光九段○（２勝７敗）－●丸山忠久九段（５勝４敗）
既に降級が決まつてゐた佐藤が丸山に勝ち、丸山の名人挑戰はなくなつた。
これにより、名人挑戰は三浦と高橋に絞られた。
三浦が勝てば三浦が挑戰權獲得、三浦が負ければ三浦と高橋とのプレーオフとなる。

0:28頃
森内俊之九段○（５勝４敗）－●藤井猛九段（３勝６敗）
粘つてゐた藤井が投了。
これで井上が勝つと藤井が降級となる。
井上が負けると順位が上の藤井は殘留となる。

0:55頃
木村一基八段○（５勝４敗）－●井上慶太八段（３勝６敗）
この時點で井上のＢ級１組への降級が決まつた。

1:07
郷田真隆九段●（４勝５敗）○－三浦弘行八段（７勝２敗）
三浦が初の名人挑戰權を獲得。


降級が決まつたのは、佐藤と井上。

なお、來期のＡ級昇級は、すでに渡辺明竜王(25)と久保利明棋王(34)に決定してゐる。