自然界はノイズや不協和音に満ちているが、稀に協和音が響いたりもしてハッとさせられる。自然は協和音・不協和音を選別して音を発したりなどしない。
音楽にとって協和音・不協和音、一体どちらが新しく、どちらが古いのだろう。新しい魅力はいつも忘れられた古い物の中に眠っている…。
僕はこれまで、無調でも調性でも無い独自の語法で作曲してきた。しかし旧作を今聴き直すと、無調の中に調性が現れた途端、ある種の違和感を覚える事もある。
もっと自然に出来ないものか…
調性や無調への回帰では無く、フランス音楽でもドイツ音楽でも日本の伝統音楽の直接の影響でも無い、それらの上空にあるはずのコスモポリタンな音楽を、僕は作りたい。
自由であるためには、うっかり古い法則に従ってしまわないよう、新たな法則を自分で作ることを要した。
そんな素朴な思いをきっかけに、管楽合奏曲のスケッチを作った。管楽合奏の作曲は楽器の選択に悩むので、スケッチの段階では単一の弦楽合奏の音で。
今年はまだ2曲しか作曲していない。この曲がやっと3曲目。一気呵成にやる!
…1カ月後、管楽合奏のための《墓碑》(約6分30秒)が完成した。
(写真:僕が育った春光幼稚園にあるお宮)
♫ 試聴
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