「N響・Music Tomorrow 2011」を東京オペラシティ コンサートホールで聴く。NHK交響楽団、指揮:パブロ・ヘラス・カサド
尾高尚忠 / フルート小協奏曲 作品30a (1947)
ドップラーやリムスキー・コルサコフに似た所もある、垢抜けた作品。オケ唯一の管楽器、2本のホルンが大活躍した。
フルート:神田寛明
アンリ・デュティユー / コレスポンダンス (2002/04) [日本初演]
全5楽章。それぞれにフランス語のテキストがあり、ソプラノが独唱する。
III チューバの謎めいた旋律に始まる表現主義的なサウンドが、天国的な煌めきに昇華する。
V レクイエムのような静謐な開始。頂点でソプラノのヴォカリーズをオケが受け、金色のエコーとなる。時折ファゴットのファンファーレがコントラストを作る。
ソプラノ:バーバラ・ハンニガン
西村 朗 / オーケストラのための「蘇莫者」 (2009) [第59回「尾高賞」受賞作品]
舞台中央に舞楽の舞台が設営され、オケはそれを囲むコの字型に配置される。
波が果てしなく高まり、限界を遥かに超えてから爆発し、静まり返る。その繰り返しの中、3本のトランペットの長大な単旋律だったり、大太鼓のみが規則を刻む乱痴気騒ぎになったりする。
一方フルートと2本のピッコロの3重奏など室内楽的な繊細な箇所も、カオスの高次倍音のごとく全体に融合する。45分、全6楽章の大作。
舞楽:天王寺楽所 雅亮会
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何事もないのが一番ですね。西村朗さんの作品、聴いてみたいです。N響アワーでやらないかしら。