現音・特別音楽展2011「世界に開く窓」を聴く(東京オペラシティリサイタルホール)。
【第1部】第28回現音作曲新人賞本選会
過去の作曲スタイルの影響は成熟した作曲家にさえ見られるのだから、若く勉強熱心な作曲家であればなおのこと。
同じ事を為しても一日遅れれば、遅れた方は亜流と見なされる。況や10年前のスタイルの模倣と、100年前のものとの間に優劣の差はあるだろうか…。
審査員の一人、野平氏によれば今回の審査では、どんな独自の工夫がされ、どれだけ徹底していて、どれだけ成功しているか、という事が問われた。
新人賞を受賞した酒井信昭さんの三重奏作品(Picc.+Vn.+Bn.) は、テキストに付した12音技法の音楽のようでもあったが、独特のグラフィックな記譜法や奏者間の関係の設定が評価された。
【第2部】世界に開く窓
これほど白熱した現音のコンサートを、僕は過去に知らない。
ジョルジュ・アペルギスの「Le corps à corps」は太鼓の一種、ザルブと声の熱狂的な独奏。
松平頼暁の「What's next?」は3人のパフォーマーによるシアター・ピース。舞台狭しとおもちゃの類が陳列され、風船は割られ、笑い、叫び、歌い、囁き…最後は2台のバイクの爆音。これは演技による交響曲だ!
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