メシアンの「プレリュード第6番」(約8分) を暗譜して1ヶ月になる。
殆どの和音が8音ほどから成る不協和音だが、調的なもの、複調的なもの、非調的なものまで自在に変化し、聴き易い。
前半、数種類の和音から成るフレーズが何度も移調しながら高まる過程で、幸せに包まれたカノンが現れる。
クライマックスで半音階的な4つの和音がしつこく連呼されると、一変して後半はH durの単純なフレーズが、終結に導くエピソードを挟みつつも、最後まで何度も漂うように反復する。
減七のアルペジオは、まるでベートーヴェン後期のソナタのよう。
全8曲のこの「プレリュード集」はなんと21才の作。
第6番につけられた「苦悩の鐘と告別の涙」という感傷的な表題に、僕は関心は無い。むしろメシアンの和音の語法を知る上で最適な曲。
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