受診者確認のよりよい方法が報告されました。それは受診者本人に向かって、生年月日ではなく、誕生日は何月何日ですか?と問うことで、速やかに誕生日を返答してくれるというものです。生年月日で問うと、50歳台未満はほとんどの人が即答できるのですが、60歳代で徐々に答えにくくなり、80歳代になると約30%の人で、自分の誕生日を即答できなかったのだそうです。しかし何月何日ですか?と問うことによって、80歳代になってもほとんどの人が即答できたのだそうです。これは非常に興味のある演題でした。誕生日を即答できる利点は、より短時間で検査を施行できること、スムースに誕生日を言えたことで受診者本人がプレッシャーを感じることなく、検査に望めることです。実際、私が検診をしていて誕生日にもたつくと、緊張してしまう受診者がしばしばいます。誕生日は何月何日ですか?と聞き方ひとつ変えることで、受診者が変わるのだと感心して演題を聞いていました。