上級は走り初めです。天気は大変よく、河原では北風も少しあったのですが、それ以上強くならなかったので、気持ちよく走れました。
「今日はコース全面が使えるので走れます」というイントラさんの言葉に期待が膨らみます。担当はT田さんとMNMさんです。
午前中、最初のコースは市街地と新コースをつないだ800m弱のレイアウトです。これはゆっくり走ると特に難しくはないのですが、速く走ろうとすると難しくなる謎掛け型に分類されます。特に市街地側では道なりに走ろうとすると気付かないうちに失速してしまうところがいくつかあります。ところが新コースの方に行くと、もっとあからさまに「やってみなさい!」と言いたげなセクションの組合せになっています。どうにも腑に落ちなかったので聞いてみると、新コースはT田さんの設計なのですが、市街地は時間が足りなかったのでT木さんに作ってもらったのだそうです。
上級のレッスンはテーマをレイアウトで語るというところがあって、参加者は自分で自分の走りに問いかけながら謎解きをするような感じになることがしばしばあります。まさに哲学の小道です。
二人のクリエイティブのコラボになったこのレイアウトは大変哲学に向いていましたね。
①②のセクションは最初の謎掛けです。両方ともバイクをやや傾けたまま加速していくラインからUターンしてすぐに切り返して逆側へのUターンになります。二つ目のUターンが曲者で、スピードが落ちているところから切り返すのですがそのカーブが芝生セクションでRを広げられているのでスピードが落ちやすくなっているのです。そこを膨らまないギリギリのところでアクセルを開けていく必要があります。③のパイロンも入念な置き方で旋回半径を広げさせています。ここにパイロンが立つと、パイロンの高さの分だけ外側を回らなければならなくなるのです。初中級の方にはあまり関係ないはずですが、上級になるとそれだけで走りやすさが変わってきます。
先に市街地の方を片付けることにします。⑨はこのコースの中でもっとも走り難いセクションです。パイロンの右Uターンを回った後、図のように次の島の右ターンにまっすぐ向かえるとよいのですが、ちょっとでも膨らむとその間に左に倒す切り返しを入れなければいけません。これが細かいのでバイクを立てたままハンドルだけで力で切り返すような感じになってしまうのです。ネイキッドの車両で思いっきり小さく回ると直線を作れるのですが、セパハンの人たちには逃げ場が無かったと思われます。お疲れ様でした。
⑩は270度に近い深いコーナーになります。ここは私は粘って小さく回るようにしていたのですが、MNMさんからのアドバイスで「あそこは道幅を使って回ればその後のパイロンの右Uターンに一発で入れますよ」といわれて奥で小さく回るようにしたら、確かにずっとスムーズに回れました。残念ながら1周したところで時間終了になってしまいましたが‥‥‥‥。
細かい話ですが、⑪も、パイロンをこの位置に置かれると、そこからの立ち上がりで気持ちよくアクセルを開けられないいやらしいラインになります。
こういう微妙なところに気配りをするのもT木さんらしいレイアウトと言えます。
これに対して新コース側ですが、こちらはタイプとしては豪快優先系緩急自在型なんですね。「ここは走れ!」「ここは抑えろ!」というメッセージが明快に表れています。
④⑤⑥は、その前の高速でガァーと走ってくるところから小さく回るセクションに入ってくるところです。④は流れで減速しながら回るというところまでは変わらないのですが、⑤をその流れを受けてバンク角で大回りで回る(Bのコーナリング)のか、それともスピードを殺して舵角を作って小さく回るのかという選択が求められます。快楽主義者は前者を選択し、タイム指向派は後者を選択するでしょうというセクションです。こういう違いが明確に現れるところが緩急自在型の特徴です。T田さんのコンセプトは、そういう点では素直に現れていると思います。
⑦は概ね直線パイロンスラロームのセクションなのですが、だんだん間隔が狭まっているわけで、「どうすんの?」とあからさまに問いかけてくるというコンセプトは共通していますね。
⑧の大きなカーブはスピードを落とし過ぎないようにということですし、その後の切り返しはそのスピードからきちんと切り返しをするためのスピードに切り替えることを要求しているわけです。そういう意味では大変わかりやすく、頑張れるレイアウトと言えます。
午前中はこれで終わり、午後の最初のセッションは、4番の半分と5番バリアブルを使ったコースでオフセットスラロームとバリアブルのコーススラロームの組合せでした。
締めが再び市街地+新コースに戻って、午前中のコースのバリエーションです。おそらくこの日の中級はこちらのコースのイメージで走ったであろうと見受けられました。
④に向う手前にパイロンが立ったので④の手前の緩い左カーブでのブレーキングがなくなり、楽に④にアプローチできるようになりました。また⑨がなくなったので、つながりは全体に良くなって詰まった感じにならないので、気持ちよく走るコースになりました。⑩も、進入角が変わりコーナーが浅くなったので、今度はコースなりにそのまま旋回できるようになりました。この辺りのさじ加減と言うのは本当に微妙なもので、いつも感心させられます。
私自身としては、午前の設定の方が工夫する楽しみはあったかなという感想です。しかしこの日は結構距離が出たので最後はそれぐらいの方がよかったのかもしれません。
距離と言えば、この日はかなり遅い人が参加していてちょっと滞るかなと心配しました。周回毎の待ち時間は確かにあったのですが、イントラさんの配慮でその分休憩時間を短めにして流れを止めないようにしていただいたので、走り足らなさを感じることなく楽しむことが出来ました。イントラさんの気遣いは大変ですね。安全、満足、上達という、ともすれば背反しかねない要求を満たすためいつも工夫されていますものね。ありがたく思っております。
イントラさんに感謝 !!
「今日はコース全面が使えるので走れます」というイントラさんの言葉に期待が膨らみます。担当はT田さんとMNMさんです。
午前中、最初のコースは市街地と新コースをつないだ800m弱のレイアウトです。これはゆっくり走ると特に難しくはないのですが、速く走ろうとすると難しくなる謎掛け型に分類されます。特に市街地側では道なりに走ろうとすると気付かないうちに失速してしまうところがいくつかあります。ところが新コースの方に行くと、もっとあからさまに「やってみなさい!」と言いたげなセクションの組合せになっています。どうにも腑に落ちなかったので聞いてみると、新コースはT田さんの設計なのですが、市街地は時間が足りなかったのでT木さんに作ってもらったのだそうです。
上級のレッスンはテーマをレイアウトで語るというところがあって、参加者は自分で自分の走りに問いかけながら謎解きをするような感じになることがしばしばあります。まさに哲学の小道です。
二人のクリエイティブのコラボになったこのレイアウトは大変哲学に向いていましたね。
①②のセクションは最初の謎掛けです。両方ともバイクをやや傾けたまま加速していくラインからUターンしてすぐに切り返して逆側へのUターンになります。二つ目のUターンが曲者で、スピードが落ちているところから切り返すのですがそのカーブが芝生セクションでRを広げられているのでスピードが落ちやすくなっているのです。そこを膨らまないギリギリのところでアクセルを開けていく必要があります。③のパイロンも入念な置き方で旋回半径を広げさせています。ここにパイロンが立つと、パイロンの高さの分だけ外側を回らなければならなくなるのです。初中級の方にはあまり関係ないはずですが、上級になるとそれだけで走りやすさが変わってきます。
先に市街地の方を片付けることにします。⑨はこのコースの中でもっとも走り難いセクションです。パイロンの右Uターンを回った後、図のように次の島の右ターンにまっすぐ向かえるとよいのですが、ちょっとでも膨らむとその間に左に倒す切り返しを入れなければいけません。これが細かいのでバイクを立てたままハンドルだけで力で切り返すような感じになってしまうのです。ネイキッドの車両で思いっきり小さく回ると直線を作れるのですが、セパハンの人たちには逃げ場が無かったと思われます。お疲れ様でした。
⑩は270度に近い深いコーナーになります。ここは私は粘って小さく回るようにしていたのですが、MNMさんからのアドバイスで「あそこは道幅を使って回ればその後のパイロンの右Uターンに一発で入れますよ」といわれて奥で小さく回るようにしたら、確かにずっとスムーズに回れました。残念ながら1周したところで時間終了になってしまいましたが‥‥‥‥。
細かい話ですが、⑪も、パイロンをこの位置に置かれると、そこからの立ち上がりで気持ちよくアクセルを開けられないいやらしいラインになります。
こういう微妙なところに気配りをするのもT木さんらしいレイアウトと言えます。
これに対して新コース側ですが、こちらはタイプとしては豪快優先系緩急自在型なんですね。「ここは走れ!」「ここは抑えろ!」というメッセージが明快に表れています。
④⑤⑥は、その前の高速でガァーと走ってくるところから小さく回るセクションに入ってくるところです。④は流れで減速しながら回るというところまでは変わらないのですが、⑤をその流れを受けてバンク角で大回りで回る(Bのコーナリング)のか、それともスピードを殺して舵角を作って小さく回るのかという選択が求められます。快楽主義者は前者を選択し、タイム指向派は後者を選択するでしょうというセクションです。こういう違いが明確に現れるところが緩急自在型の特徴です。T田さんのコンセプトは、そういう点では素直に現れていると思います。
⑦は概ね直線パイロンスラロームのセクションなのですが、だんだん間隔が狭まっているわけで、「どうすんの?」とあからさまに問いかけてくるというコンセプトは共通していますね。
⑧の大きなカーブはスピードを落とし過ぎないようにということですし、その後の切り返しはそのスピードからきちんと切り返しをするためのスピードに切り替えることを要求しているわけです。そういう意味では大変わかりやすく、頑張れるレイアウトと言えます。
午前中はこれで終わり、午後の最初のセッションは、4番の半分と5番バリアブルを使ったコースでオフセットスラロームとバリアブルのコーススラロームの組合せでした。
締めが再び市街地+新コースに戻って、午前中のコースのバリエーションです。おそらくこの日の中級はこちらのコースのイメージで走ったであろうと見受けられました。
④に向う手前にパイロンが立ったので④の手前の緩い左カーブでのブレーキングがなくなり、楽に④にアプローチできるようになりました。また⑨がなくなったので、つながりは全体に良くなって詰まった感じにならないので、気持ちよく走るコースになりました。⑩も、進入角が変わりコーナーが浅くなったので、今度はコースなりにそのまま旋回できるようになりました。この辺りのさじ加減と言うのは本当に微妙なもので、いつも感心させられます。
私自身としては、午前の設定の方が工夫する楽しみはあったかなという感想です。しかしこの日は結構距離が出たので最後はそれぐらいの方がよかったのかもしれません。
距離と言えば、この日はかなり遅い人が参加していてちょっと滞るかなと心配しました。周回毎の待ち時間は確かにあったのですが、イントラさんの配慮でその分休憩時間を短めにして流れを止めないようにしていただいたので、走り足らなさを感じることなく楽しむことが出来ました。イントラさんの気遣いは大変ですね。安全、満足、上達という、ともすれば背反しかねない要求を満たすためいつも工夫されていますものね。ありがたく思っております。
イントラさんに感謝 !!
本年初ですが、T木さんのご配慮で、走り初めとして無理なく且つ色々な示唆を含めたコース設定だったと感じています。
車庫前に戻って70km弱、正味65kmは気持ちよく走らせて頂きました。
個人的には⑧の走り方に自由度が大きく、何が正解かギモンに感じていましたが、キモチ良く頑張れば良かったんですね!
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最後になりましたが、今年も宜しくお願いします > 皆様
中級に参加してました。
ナイスタイミングで休憩が入り、上級の走りが見れて自分的には良かったと思ったのですが、凄い度胸のある方が上級に参加されていたのを発見してから、彼に目がいってしまい、あまり参考に出来なかったのが残念でした。
スタート地点、凄い渋滞でしたね。(笑)
市街地&新コースはコースを見失いやすく、ライン取りが難しいです。いつかは気持ち良く走りたいと思うのですが・・・。
harry hawkさん、こんにちは。
>個人的には⑧の走り方に自由度が大きく、何が正解
>かギモンに感じていましたが、キモチ良く頑張れば
>良かったんですね!
⑧はRを上手く使って回ればよいのですが、突っ込みすぎが心配で減速して小さく回りその先のオフセットに向って再加速するようなパターンに陥りがちです。そうなると「く」の字のような段つきのラインになってしまうので、そこまで落とさないように注意が必要です。
yasu_riderさん、こんにちは。
>市街地&新コースはコースを見失いやすく、ライン
>取りが難しいです。いつかは気持ち良く走りたいと
>思うのですが・・・。
市街地は旋回半径がコースなりで制約されますので、自分が気持ちよく走れる旋回半径を探しながら走らなければならなくて、そこが難しさになりますね。
http://blog.goo.ne.jp/sushi306/e/0950e4588b846eb65f1bf9a5fa2f4a35
とか、
http://blog.goo.ne.jp/sushi306/e/b1671e45f61a999262062bbaab174738
がご参考になるかと思います。
頑張ってください!!