上高地 中千丈沢

2020年3月6日　　　メンバー：U山、T嬢、F見

中千丈沢に行ってきました。
平日だったので、静かな環境でアイスクライミングを楽しめました。





7:30に坂巻温泉に車をとめ(有料)、釜トンネルを歩いて大正池へ。
大正池の売店からいくらか歩いて、橋の脇から中千丈沢に入る。
先行者のトレースがあり、ありがたく使わせていただく。
30分ほどで大岩が現れる。
トレースは大岩の左側を巻いていたのでそれに従う。
帰りに大岩の右側を懸垂で降りたが、氷瀑の落ち口が大きな穴を開けていてスリリングな思いをした。

大岩から40分ほどでハバネロが右手に見える。

＜ハバネロ＞


そこから短い間隔でコメット、ミルキーウェイと氷瀑が並んでいる。

＜コメット＞



＜ミルキーウェイ＞


ミルキーウェイを登っていた先行の2人組にU山さんからラッセルのお礼を言う。
ミルキーウェイから先はトレースがなく、ここからラッセル。
アプローチが思っていた以上に長かったので、ここまでトレースをつけてくれた2人組には感謝しかない。
少し進むとZ、ミウラーと続いて本日のお目当ての一角獣。

＜Z＞


下からは望めないが、手前の氷瀑を登れば一角獣の角の様な鋭い形状の氷が見えるはず。

＜一角獣手前の氷瀑＞


一角獣手前の氷瀑をT嬢さんリードで登る。

＜T嬢さんリード中＞

棚に雪がたっぷりつもり、意外と悪い。
雪を払いのけてアックスを打ち込むがグサグサしていて嫌な気持ち悪さを抱きながら体を引き上げる。
意外な悪さにU山さんからも「ワイルド」の一言。

T嬢さんは残り5mほどを残して氷瀑を登り切らず、安定した棚でスクリューで支点構築してビレーしていた。
2P目の際、上に抜けて思ったが、灌木も乏しく辺り一面雪に覆われていて、50mロープでは長さが足りずに難儀することになったと思う。
ナイスな判断です。

2P目もT嬢さんリード。
5mほどのミックスを登り切ると目の前に一角獣が飛び込んでくる。

＜一角獣＞


一角獣の下でビレーしているT嬢さんと比較すると大きな滝であることがわかる。
この時点で時刻は13時。
翌日から錫杖岳に入るため、日帰りの予定で来ている。
今から一角獣に取り付くと遅くなるため、下りながら適当な氷瀑で遊ぼうということになる。

しかし、登ってきた氷瀑を50mロープ2本で懸垂できそうな灌木や支点が見当たらない。
左側の尾根を越えれば隣の沢に降りられそうだったので、尾根に登り上がるとそこにジョーズが立派に凍っていた。
U山さんが1本登っていいよと言ってくださったので、僭越ながらF見が取り付く。
50mほどの高さの氷で、あまり時間をかけないようにスピードを意識して登る。

＜ジョーズ 右＞

ジョーズを登り切って降りてくると、もういい時間。
明日の錫杖に備えるために下山する。





どのルートも魅力的なので、次回は時間をたっぷりとって訪れたいと思いました。
今回の山行で八ヶ岳とは違ったアイスの経験ができました。
計画して下さったU山さん、ありがとうございました。