東トキンの岩場
日時 :5月29日
メンバー:ふるさん、岩ひばり嬢、F見、U山
10年前にふるさんを中心にした当会メンバーで開拓した東トキンの岩場を再訪しました。
<ホクト 1P目>
再訪にあたり一番気になったのはアプローチの背丈を超える熊笹帯のヤブ漕ぎ。
開拓時は本格的な刈り払いをしたのだけど、10年もすれば跡形ないだろうと覚悟していたら、
意外なことにその時の痕跡が微かに残っていて、それを辿るのと辿らないのでは大違い。
意外なことにその時の痕跡が微かに残っていて、それを辿るのと辿らないのでは大違い。
刈り払いをした年の秋に、大河原ヒュッテの田中さんから、”お蔭でキノコ採りの人たちが大喜びしている”と聞かされたが、もしかしてその後も彼らの手によって細々と刈り払いが継続されていたのかもしれない。
<熊笹帯>
熊笹帯を抜けた先の、どこかの惑星?を思わせる荒野のコルには、10年前にはなかったケルンがいくつも積まれていて、ずいぶん人の気配が漂うようになっていた。この中には、数少ないクライマーの手によるものもあるかもしれない。
<荒野のコル>
その先も、岩場基部まで、とぎれとぎれに踏み跡が続いている。
が、それが人(キノコ採り、クライマー)によるものなのか動物によるものなのかは神のみぞ知るところだ。
基部に着き、仰ぎ見る岩は10年前の姿そのままで、どこかが崩壊してたり、びっしりとコケに覆われていたりといった変わり果てた姿になっていなくてなによりだった。
午前中は、ウォーミングアップでホクト1P目とオールドを登る。
人の手垢がほとんどついていない壁ゆえ、最初はもろい岩や少しざらつくホールドに備えての
気を張り詰めたクライミングになるが、八ヶ岳にしてはわりとしっかりした岩で、プロテクションもしっかりしているので、直に慣れてきて、いつもに近い感覚でクライミングを楽しめた。(当然、廻り目並みということではありませんが・・・)
ルートの内容も変化に富んでいて、途中のややもろいセクションを除けば、結構楽しめるルートだと思う。
<オールド(上)とホクト(下)>
<オールド(上)とホクト(下)>
昼食後は稜線目指して、オールドジャック(3P)に取り付く。
このオールドジャックはふるさんが設定したラインで、露出度の高いカンテを登る見栄えのするルート。
1P目は5.8でなんなくこなしたが、、2P目、3P目ともグレードは10Cとはいえ、長さ、傾斜、高度感 の3拍子がそこそこ揃っていて途中からなんでも有りの節操のないクライミングになってしまった。
さらに3P目は、核心の被ったカンテを嫌い、たまたま右手のコーナーに見つけた古いボルトラインからブッシュ帯へ逃げ込むという有様で、、一言で言えば敗退したということです。
さらに3P目は、核心の被ったカンテを嫌い、たまたま右手のコーナーに見つけた古いボルトラインからブッシュ帯へ逃げ込むという有様で、、一言で言えば敗退したということです。
ということで、ちょっと残念なクライミングになってしまったが、今回は素直にふるさんに敬意を示し、次回のリベンジを期すことにしよう。
その先、ブッシュ帯のつめも念のため1Pロープを伸ばし、樹林帯に抜け出したところでロープを解いて終了した。
<ブッシュ帯手前>
ちなみに今回エスケープしたボルトラインをはじめとして、岩場に散見される古いラインは、田中さんから聞いた限りでは、会の大先輩の松見親衛氏(甲斐駒 赤蜘蛛の初登者)らが登ったものである可能性が高いが、2人とも既にあの世に旅立たれていて確認しようがないのが残念である。
10年ぶりに訪れた東トキンの岩場は、記憶のなかのそれよりよい岩場でした。
ただ、それが忘れ去られた岩場にならないためには、もう一段の整備が必要かなとも感じました。
それに向け、時間をみて手入れをしていきたいと考えています。
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