現代僧侶物語

　　最近、湯船に浸るとき私はスマートフォンから流れるポッドキャスト『Temple Morning Radio』を聞きながら入っている。

 

　　爽やかな音楽に松本紹圭さんの声が重なる『お寺の朝から始める、安養な生活。あなたのウエルビーイングがととのう』・・・で始まる。

　　普段これまで、仏教僧侶の説教などではない、より個人的な話など聞く機会などなかったのが、松本紹圭氏が立ち上げたポッドキャスト

　　による現代僧侶各宗派の比較的若い僧侶達との対談は、『現代僧侶物語風』景色が実に面白く、また仏教というものを理解するうえで

　　大変参考になる番組で、仏教界では画期的、革命的出来事になっているようだ。

 

　　僧侶といえば一般的に世襲が普通で、世襲ゆえにやや蔑（さげす）むような見方をされがちな職業ではあるが

　　寺で生まれたばかりに、坊さんになる運命を担ったり、拒否したりの葛藤を背負っているところがすでに他とは違う。

　　そういったところから始まり、否応無しに仏と真正面から立ち向かう立場に立たされる若者たちのそれぞれのお話には

　　まさに『現代僧侶物語』といった悲喜こもごもを聞くことができ、そこに仏教の今日的姿や未来に向けて懸命に仏法を

　　伝えようとする僧侶の気概を感じとることができる。

　　スマートフォンであれば、アプリから『ポッドキャスト』をダウンロードし、『Temple Morning Radio』を検索すれば聞くことができる。

　　　　　

　　番組後半の数分は、『全国のお寺さんのフレッシュなお経を日替わりでお届けします』・・・ということで

　　スイスで風呂に浸かりながら、朗々と流れる『お経』を聞く若爺がいることを想像してほしい。