拈華微笑 ネンゲ・ミショウ

我が琴線に触れる 森羅万象を
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考えるな、漢字ろ!『開』の巻

2019年08月21日 | 観自在

禅寺で修行中、坐禅する前後というか、何か一区切りあるたびに参加者みんなで唱える『四弘誓願』というお経があった。

菩薩の誓願というので、非常に短いお経で…

『衆生無辺誓願度』『煩悩無尽誓願断』『法門無量誓願学』『仏道無上誓願成』…の4っの誓願を三回繰り返し唱えるのだが、たぶん耳にタコができるほど唱えたものだ。

意味に関しては全く説明もなく、読んで字の如し…、ただ皆と声を張り上げ自動的に読んでいただけで、これをして『菩薩の誓願』と言ったが、それは後で自分なりに考えた解釈になる。

この簡単なお経だけど、意識を向ければ無限に深いお経といえる。

その中から今日は『法門』から入ってみたい。

 

2年前の2017年、観光目的で日本に帰ったのはほとんど10年ぶりであったが、そのときにニコルと初めて伏見稲荷を訪ねた。

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              間違って『左』から入ろうとしたニコルの図(まず現世の法に従わなければ…)

 

実際に行くまでは、観光で有名な神社なんて…と思っていたが、いざ門となる鳥居をくぐり始めると、その凄まじい量と状況に恐れ入った。

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              この門の連続!!!発想はわかるけど、ふつう実行に移す???ここまで・・・

 

ボクはこの時、まさに『法門無量』を実際に延々と潜り抜ける自分を観て、日本がどういう国であるかを否応なく強烈に『感じ』ざるを得なかった。

 

日本は昔から『大和』というが、そこから吹き抜ける和風は日本古来の神道と仏道が合致した時、『開』となり法門が開いて日本という独特の文化を生んだのだ。

仏道に導かれる見えない(山)『門』に神道の鳥居の『⛩』が『鍵』の如く合致した時、この道は世間的な時空からの解脱を象徴していた。

『考えるな、感じろ!』・・・という師ブルース・リーの深いアドバイスは、一時帰国した私に『考えるな、漢字ろ!』を開眼させた瞬間で

仏教という、難解な『教え』はもっと『簡明』に教えられるはずである、と長年模索していた私に『閃き』を与えてくれたのであった。


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