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大阪消防設備協同組合事務局のブログ

ご存じでしたか?(24) / ぼや

2008-04-02 13:03:49 | ご存じでしたか?シリーズ

大きな被害をもたらす山火事などに対して、被害の少ない火災を「ぼや」と呼びます。昭和45年頃までは小火と書いて(ぼや)と読んでいました。
さて、この「ぼや」とはいったい何が語源となっているのでしょうか?

民俗学者である柳田国男氏は、著書『火の昔』の中で、「小火は、もともとたきつけにするような細い木の枝に、すすきや笹のまじったものの呼び名で、これらが燃え上がる様を形容していわれるようになったものであろう」と述べています。
また、火事のごく小さいのを小火と呼ぶのは「気のきいた江戸っ子のものの言い方で、小さくてすんだという喜びに形容にこんな言葉を持ってきて、笑わせたのがはじめだろうと思います」と付け加えています。【HP「東京消防庁」より】

火災が起こった時に「ぼやで済んだ」と聞けばひと安心する方も多いと思います。この「ぼや」が火災の多かった江戸の街で、被害が少なくてすんだ喜びの気持ちから生まれたことばだと思うと、現代でも同じニュアンスで捉えられていることにとても趣深く感じます。

とはいえ「ぼや」でも立派な火災。起こさないように注意したいものです。

事務局 農澤

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