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大阪消防設備協同組合事務局のブログ

ご存じでしたか?(33) / テーマパークの危機管理

2008-04-15 10:18:22 | ご存じでしたか?シリーズ

 1983年の今日、千葉県浦安市にある東京ディズニーランドが開業しました。
以来25年もの長きに渡って国民に愛され続け、今や日本のテーマパークの代名詞となっています。

 ディズニーランドに限らず、テーマパークでは日常では味わえないスリルや楽しみ等を色々なアトラクションやイベントを通じて提供してくれます。この「非日常感」の演出を維持し続けるためには、当然のことながら、運営者側の災害や事故等に対する知識や対応が充分すぎるくらい求められます。
毎日、お客のいない時間帯に施設の安全や防災の点検をし、それでも万一トラブルが発生した場合の対処法をスタッフ間で模索したりして、訪れる私たちの安全を様々な面からサポートできるよう配慮がなされています。

 テーマパークに限ったことではありませんが、多くの人が集まる場所では「勝手に救急車を呼ばないで下さい」というルールがあるところがあります。「けが人が出ているのにどうして救急車を呼んではいけないのか?」と思いがちですが、何千何万もの人が集まる場所では、けが人が出たとしてもスタッフや消防隊が大勢の人の中から発見・救出することは容易ではありません。また、興味半分の見物人であふれかえり、救助経路が閉ざされてしまう可能性もあります。
 そんな状況の中でありながら、何人もの客が一斉に119番通報する可能性もあり、電話を受けた消防はどのような状況かを瞬時に把握できず、結局は対応が遅れてしまうことになってしまいます。

 テーマパークなど数千人以上の規模の人が集まる施設では、独自の救出方法や消防署との連携がなされているので、救急車を呼ぶほどの大怪我でもすぐに携帯電話を手にして119番通報するのではなく、近くにいるスタッフに声をかけ指示を仰ぐのが一番確実でスムーズな対応方法なのです。救急車が必要な場合はスタッフから電話して呼んでもらいます。

 地震や火災が発生した場合も、皆が思う通りに勝手に行動すると大騒動になってしまいますので、まずは館内放送などに耳を傾け、スタッフの指示に従って避難するのが一番安全です。

 郷に入れば郷に従え・・・ではないですが、たとえどんな非常事態でも自分のことばかりを考えるのではなく、その場その場で的確な判断ができるように心がけていきたいものですね。

事務局 農澤

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