ようこそ
昨日の続きですが、そんな事で公立豊岡病院より、日本一の 「悪性中皮腫」 の治療実績を誇る 「兵庫医科大学病院」 への紹介を受け、7月21日に家内同伴で受診した。 うつ病を患い精神科を受診したほどの怖い病だ。 開けても暮れても考える事は、死への恐怖である。 余命の事と残される家族や会社、子供達の家族の事ばかりが、頭の中を駆け巡る。 今から考えると、それはそれは恐ろしい時間であった
兵庫医科大学病院は、幸い同じ兵庫県内にあり、車で往復7時間の道のりである。 道中は家内と交互に運転したが、お互いに無言の時間が過ぎる この時間も死への恐怖ばかりが頭を過る。
「いつまで生きられるのだろう」 「治療は出来るのだろうか」 「どんな治療だろう」 こんな事ばかり考えながら、いよいよ到着した。この病院は、初めて受診する病院で、右も左も分からない。 やっとの思いで受付を済ませいよいよ私の順番が来た。逃げ帰りたい心境である。
そして、豊岡病院からすでに送られているデーターを見ながら、兵庫医大でも権威ある長谷川教授から説明を受けた。長谷川教授は、日本の名医に数えられる有名な先生である。 優しそうな表情からは想像も出来ないが、「自分や自分の家族が受けたいと思う医療」をモットーにされている事を知った。また、御両親が私の地元のご出身と聞き、なお一層の親近感を持ち、それまでの恐怖の気持ちも少しは和らいだ事を思い出す。
そして、「悪性胸膜中皮腫」の病気の説明を詳しく、専門用語を使われずに分かり易く聞くと同時に、私の質問にも丁寧に説明していただいた。 しかし、本当に怖い恐ろしい病と言う事も実感した。 やはり多くの人が、手術を受ける事もなく、亡くなっている事も聞かされた。 また、手術をしても半数の人が、その後に寝たきりになり、酸素吸入も必要らしい。 「絶体絶命」のピンチである。同席していた家内の顔も歪んでいた。 普段は比較的穏やかで、物怖じしないタイプだが、初めて見る顔つきである。
色々な説明を受けた最後の言葉が 「手術をしますか 手術をしませんか」 断腸の思いであった。
家内と相談はしていなかったが、私の心はこの時すでに 「生きる事を諦めた」 瞬間であった。帰りの車中はお互い無言が続いたが、家内も私の決断に薄々気づいていたのだろうか? 相談した結果、手術をしない事を決めた。 それは、それなりにスッキリとして、これまでの死への恐怖心は徐々に収まり、落ち着きを取り戻した。 これが人間 「腹を括る」 と言う事なのか・・・・・・・・恐れるものは無くなった。
その後の経過は、また明日・・・・・・・
では又ね
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