ようこそ
私は身体障害者に認定されている。一概に身体障害者と言っても、治療によって治る身体障害と、生涯治る事の無い身体障害に分かれる。
従って、身体障害者手帳にも身体障害年金にも期限が有り、それぞれに経過を報告して再認定を申請する必要がある。
私の場合は、不幸にも今後治療を継続しても治る事の無い、尿路変更による障害である。「闘病日記」にも書いたが、平成27年4月の膀胱がんに端を発した二回目の手術は、膀胱、前立腺、精嚢、尿道などの臓器を全摘出する大がかりな手術で、約10時間を要した。
この際に膀胱が摘出された為に、新たに人口膀胱を作る必要が有り、腸を20センチほど切り取り、切り取った腸を膀胱の代替えとして、お腹に埋め込んだ。簡単に言うと20センチのホースの片側を塞いで、もう一方を穴を開けたお腹の外に出し、排尿すると言うものである。また、このホースは、二か所に穴を開けて、腎臓から降りてくる尿管を接続手術も行われている。
従って、健常者のように膀胱に尿を貯める事も、尿意を感じる事も、押し出す事も出来ない。垂れ流しの状態である。こうして書いていても、当然だが垂れ流し状態である。
このお腹にあけた穴から出ている腸の人口膀胱に、ストーマと呼ばれる医療機具を取り付けて、お腹に貼り付けた袋に貯めて、一杯になるとトイレに流すと言う事になる。大体は3時間くらいは貯める事が出来るが、飲料を取ると当然だが、満タンになる時間も短くなる。
最近は少し慣れて、大体は袋に貯まった尿の重さで、袋の満タン具合は感じ取れるようになった。いずれにしても尿意を感じないので、常に頭の片隅には、このことが意識として残っている。
他にも不便な事がある。先にも書いたように、最高でも3時間余りしか貯める事が出来ない為に、寝る前には、この袋に管を繋ぎ15時間くらい貯める事の出来る大きな袋に接続して、朝まで起きなくても良いようにするのだが、これが寝返りを打ったり、動いたりするのに引っ掛かり非常に不便である。当初は、慣れない為に不眠が続いた事を思い出す。今では慣れて、そのような事は無いのだが。
そして、このストーマは3日に一度は張り替えて、交換する必要が有る。張り付けてある部分の粘着力が汗などにより、弱くなる為にお腹から外れやすくなるのだ。過去には、慣れない事も有り外れてズボンやシャツを何度となく濡らした事もある。会社にも予備を置いているが、外出先で外れると大変である。垂れ流しの為にベチャベチャである。最近は常に予備を持ち歩いているが、一人で交換するのは至難の業である。何時もは、妻に交換してもらうのだが大変だ。就寝中に外れて布団を濡らしたことも一度や二度ではない。
この様に梅雨の時期になると、湯たんぽをお腹に抱えている状態なので、お腹に発疹が出てかゆみが発生する。嫌な季節である。これらが私が身体障害者に認定された要因である。こんごも治療は困難で、治る事無く生涯付き合っていく原因である。従って、治療としては既に終わっているので、現在は転移や再発の検査で治療は無い。
メリットは少ないが、この手術によって命が助かっている事。冬は湯たんぽを抱えているようなものなので、暖かいし、夜中にトイレに行く必要も無い。寒い夜中にトイレに行くのは大変である。それから自動車税やJRなどの交通機関の割引、高速道路の割引、所得税、住民税の減税などの恩恵は少なからず受けているが、どう考えても割に合わない苦悩である事に違いは無い。
しかし、不便や不都合。助成金もあるが、お金も年間数万円は掛かる。みなさガンには絶対にならない様に早期の検診、早期の発見、治療に心がけてください。私も突然の宣告でしたから。
そんな事で、今日は豊岡病院に診断書の作成依頼に行ってきました。
では又ね
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