北アレンテージョ地方、ポルタレグレ駅の線路内に咲くマルバ・シルヴェストリス Malva sylvestris。ポルタレグレ駅からポルタレグレの町までは10キロも離れている。廃線になる鉄道が多い中でこの駅は現在も立派に使われている。駅構内は広く何本もの線路が走っていてかつての栄華が偲ばれるが現在使われている線路は1本だけ。貨物駅舎も使われていないらしく、貨物駅舎前の線路は赤錆びている。そんな赤錆びた線路の枕木の間にマルバ・シルヴェストリス Malva sylvestris が花を付け風に揺られている。
マルバ・シルヴェストリス Malva sylvestris
アオイ科、Malvaceae、ゼニアオイ(マルバ)属、多年草、
学名:Malva sylvestris、和名:ウスベニアオイ(薄紅葵)、ブルーマロウ、
英名:Common Mallow、Tall Mallow、仏名:Mauve des bois、葡名:malva、
2017年5月23日、ポルトガル、アレンテージョ地方で撮影
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(GKZ植物事典より)属名の malvaとはギリシャ語の「軟らかくする」に由来している。この植物のもつ粘液に苦しみや痛みを和らげる緩和剤の効果があるからという。種小名は「野生の」の意。
ウスベニアオイは、アオイ科の多年草である。茎は円柱形で、直立する。草丈は2mほどにも。葉は掌状に5~7裂する。夏場にピンク~赤紫色の花を見せる。花弁は5枚で、濃紫色の筋が見られる。(GKZ植物事典より)