よろず戯言

テーマのない冗長ブログです。

ミックス。

2017-12-30 18:00:14 | 映画

先日の休みに映画を観てきた。

新垣結衣瑛太主演のドラマ、“ミックス。”だ。

“ALWAYS 三丁目の夕日”、“探偵はBARにいる”などを手掛けた脚本家、古沢良太氏オリジナル脚本作品。

監督は“エイプリルフールズ”の石川淳一氏。

キャッチコピーは、“偶然の出会い(ミックス)が、わたしの人生を変えた。”

卓球を題材にした、コメディ色の強いスポ根ドラマ。

 

 

卓球には関心がない。

というか球技全般、いやスポーツそのものに関心がない。

日本シリーズも観なければ、サッカーのワールドカップも、世界陸上も、

ボクシングのタイトルマッチも、フィギュアスケート世界大会も、オリンピック中継すら観ない。

しいていうなら、プロレスくらいか。

ただし、最近の選手には興味なくて、ここ15年ほどは観ていない。

 

そんなスポーツに関心ない自分だが、

それを題材にした映画などは、なぜか好きでよく観ているように思う。

この、ミックス。も、予告編を観て面白そうだと思い、

卓球なんかロクにできもしないのに、

卓球選手なんか福原愛ちゃんしか知らないのに、

楽しみに公開を待ち、公開されてわりと早い段階で観に行った。

 

 

 

かつて天才卓球少女と呼ばれていた、富田多満子(新垣結衣)。

若い頃、卓球選手だった母親のスパルタ英才教育で、嫌々やらされていた。

多満子が中学生のときに母親が死去すると、

卓球をバッサリ止めてふつうの青春を過ごし、ふつうのOLとして就職していた。

しかし平凡なOL生活を送って、気付けばもう28歳。

ふつうの家庭を築くという夢を抱いていたものの、相手がいない・・・。

 

 

焦りを感じていた多満子の目の前に、ある日 王子さまが現れる。

多満子が幼い頃に憧れていた天才卓球少年、そして初恋のひと、江島晃彦(瀬戸康史)だ。

会社が卓球部を発足、既に卓球界のスターとして活躍していた江島をスカウトしたのだった。

多満子がドジをやったとき、江島が近付いてきて、まさかの交際スタート!

女子社員や世間の卓球ファンから大人気の瀬戸との交際、有頂天の多満子だったが、

江島は新たに卓球部にやってきた若い女子選手、愛梨(永野芽郁)に浮気!

失恋した多満子はそのまま退職し、失意のうちに故郷へと帰る。

 

 

その帰り道での電車のなか、向かいの席にすわっていた男(瑛太)。

ニヤニヤしながら席を立ち、眠っている女子高校生の前に座り直した。

その男のあやしい行動に、多満子は注意してやろうと近づいて行くが、

前日のやけ酒がたたり、ふらついた多満子は男に倒れ込んだうえ嘔吐・・・。

さんざんな目に遭った男は、駅で上着を洗い、乗ったタクシーの運転手に愚痴をこぼす。

 

 

実家に戻ると、タクシー業を営む父(小日向文世)から、

母が経営していた卓球教室、フラワー卓球教室の運営再建を薦められる。

母が生きていた頃、多満子が所属していた頃は、

生徒も多く活気付いていたフラワー卓球教室だったが、

母が死去して多満子が卓球を止めてからは生徒も次々と減り、赤字運営で廃れていた。

 

 

卓球は私にとっての黒歴史。

もう二度とラケットは握らない。

頑なに卓球を拒む多満子は、地元の缶詰工場で働きはじめるが、

多満子が幼い頃、お姉ちゃん的存在だった弥生(広末涼子)とばったり出会う。

弥生もまた、フラワー卓球教室の生徒であり、

今なおそこへ通いつつ、そこの運営を任されている身だった。

弥生は多満子へ深刻な運営難を吐露し、卓球教室へ戻って来ないかと持ちかける。

それでも渋っていた多満子だったが、もとよりドジで缶詰工場での仕事が慣れない。

弥生に再度促され、忌まわしいフラワー卓球教室に戻って来た。

 

 

生徒は弥生を含めてたったの5人!

弥生は元ヤンだけど、その素性を隠して今やセレブ妻。

だが、世間体を気にする厳しい夫や、他のセレブ妻たちとの親交に息苦しさを感じていた。

ある目的のために数年前に卓球をはじめた、トマト農場を経営する夫婦(遠藤憲一田中美佐子)に、

内向的で登校拒否を続けている卓球マニアの高校生(佐々木優馬)、

それに、電車で出会ったあの、あやしい男!

あのときの男が多満子を見て、近寄ってくる。

「卓球勝負して、俺が勝ったらクリーニング代を払ってよ。」

気乗りしない多満子だったが、体が卓球を覚えており、鋭いスマッシュを放つ。

 

 

こうしてフラワー卓球クラブで多満子は卓球を再開。

新たな生徒獲得のため、まずは知名度を上げなければならない。

そうして全日本卓球大会へ出場することに。

全体出場数が少なく、全国大会を目指せそうな、男女混合のミックス枠での参加を決める。

多満子の相手は・・・あの電車で出会った因縁ある男、萩原。

実は元プロボクサーだったが、負傷して引退。

萩原の勘違いによるトラブルで離婚し、妻子と別れて ひとりここへ越して来ていた。

卓球をはじめたのは、娘が卓球部に入っていたから・・ただそれだけの理由。

 

 

しかし、フラワー卓球クラブは惨敗。

多満子と萩原ペアも、萩原の実力不足とペア連携がなく敗退。

それを鼻で笑うペアが居た。

江島と愛梨のコンビだった。

 

 

以降、卓球クラブに顔を見せなくなった萩原。

心配して職場へ様子を見に行く多満子。

みじめな似たもの同士、少しずつ理解して距離が近付きつつあるが、

萩原はまだ別れた妻子に未練が・・・?

多満子もまた、江島に未練があった。

萩原に背中を押されて、ふたりして江島の練習を偵察しに行くが、

たまたま入ったレストランで、江島が愛梨らと多満子をバカにして笑っているのを聞いてしまう。

多満子の未練は打ち砕かれる。

 

 

萩原は多満子を弄んだ江島の前に詰め寄り、宣戦布告する。

「来年、アイツらぶっ潰すぞ!」

そう多満子へハッパをかけ、打倒 江島・愛梨ペアを掲げ、

多満子と萩原の猛特訓がはじまる!

 

 

しかし・・・大会が目前に迫るなか、

多満子の前に再び江島が現れて、甘い言葉で迫ってきて・・・。

萩原の前には、別れた元妻と娘がやってきて・・・。

はたして、多満子&萩原ペアは、江島&愛梨ペアに勝利することができるのか?

 

 

 

けっこう面白かった。

卓球のルール知らなくても、ぜんぜん楽しめる。

ラケットの持ち方だの、いろいろ解説なんかもあるが、

自然の会話の流れでササッとやる程度で、

自分のように卓球に興味・関心ないものが見てもうるさくない。

 

 

主要キャラクターの個性が強くて飽きない展開。

それぞれにドラマもあり、ほろりとさせてくれる場面も。

コメディ色も強いので、戦略がどうだのテクニックがどうだのと、

あまり真面目なスポーツものだと期待していてはダメ。

 

 

ショートのガッキー(新垣結衣)もいいものだ。

太ももも拝めて、ファンなら見なきゃ損。

相手役の瑛太や瀬戸康史が羨ましい。

加えて自分ら世代だと、アラフォーになっても可愛い広末も見どころ。

永野芽郁を見たのは、“俺物語!!”以来かな。

一途で純真な少女役から一転、今作では腹黒い性悪女役、この子もなかなか演技が巧い。

 

 

遠藤憲一や田中美佐子も良かった。

ちょっと情けない役だったけれど、そのバックには少しほろりとする物語も。

中華料理店を営む中国人夫婦、その妻役に蒼井優

カタコトの日本語と、無愛想な雰囲気で笑わせてくれる、

そしてチャイナドレス風の衣裳に おだんごヘアがたまらなくいい。

チョイ役で、真木よう子生瀬勝久、小日向文世,吉田鋼太郎らも出演。

そして試合シーンなどでは現役の卓球選手も出演。

スポーツ選手に明るくない自分は、波多陽区に似たリオ五輪のメダリストのひとしか判らなかった。

 

 

もうほとんど公開は終了してしまっているだろうが、

親子で観るにもカップルで観るにも、おすすめできる映画で年末年始には打ってうけの作品。

もしまだ公開している劇場が近くにあるならば、スター・ウォーズなんかを差し置いて観ておくべし。

あ、自分はスター・ウォーズも観に行くけどね。

年が開け冬休みが終わって、客が少なくなった頃を見計らって。

 

この映画を観終わった後、無性に麻婆豆腐が食べたくなるはず。

汗ダラダラでヒーヒー言うくらい辛いやつをね。

 

 



コメントを投稿