よろず戯言

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ゴーストバスターズ

2016-09-04 16:58:24 | 映画

先日の休みに映画を観てきた。

メリッサ・マッカシークリステン・ウィグ

ケイト・マッキノンレスリー・ジョーンズ主演のSFコメディ、"ゴーストバスターズ"だ。

1984年にビル・マーレイ主演で公開され世界中で大ヒットした、ゴーストバスターズのリメイク作。

 

 

「ゴーストバスターズ!」のシャウトで聞き覚えのある、あの軽快な曲、

赤マルに斜線の立入禁止マークにシーツおばけの、あのシンボルマーク、

ふわふわのマシュマロボディにセーラー服の、あのマスコットキャラクター、

30以上のひとは、誰でも知っているであろう不朽の名作、ゴーストバスターズ。

それが32年ぶりに蘇った。

 

当初、1989年に公開された、ゴーストバスターズの続編、

ゴーストバスターズ2の更に続編として企画され脚本も制作されていたそうだが、

色々あって、リメイク(リブート)作品に変わった。

今回の主役ゴーストバスターズは、理系女子の4人!

女性といっても華やかとは言い難く、オリジナル同様どこかさえない4人組!

BGMもロゴマークも、そして対ゴースト兵器もオリジナルそのままに、

新しく生まれ変わったゴーストバスターズ。

 

 

予告編を見ていると、あのなつかしのBGMが現代風のアレンジで流れ始める。

パンチの効いたキャラ達の動きと共に、あのイントロが流れだすと、もうテンションが上がる!

マシュマロゴーストやスライリーなど、なじみのキャラクターも登場!

4人が並び、プロトンパックを背負い、ゴーストに向けてブラスターを放つ光景、

もうこれは観なくちゃいけない!

 

 

アメリカ、ニューヨーク。

世界屈指のエリート大学、コロンビア大学で、

物理学博士として教鞭をとるエリン(クリステン・ウィグ)は、

終身雇用の契約審査の最中に、上司から過去の著作物を指摘される。

若い頃に友人と共同で執筆した学術本。

科学的根拠のない、"ゴースト"に関する真面目な本だった。

その本を読んだ、ある古い豪邸のオーナーから、ゴーストの調査依頼がエリンの元へ届いていたのだった。

ゴーストの研究,本の執筆が事実ならば、終身雇用の話はない。

本の執筆者は自分ではないと言い張り、その場をしのぐエリン。

 

公になっていないはずの本が大々的に販売されていた。

共著者の友人、アビー(メリッサ・マッカーシー)が、勝手に販売しているのだと悟り、

急ぎアビーの居る、ヒギンズ理科大学の研究室へと行く。

自身のコロンビア大学終身雇用のため、なんとしても販売を止めさせなければならない。 

エリンとアビー、高校時ふたり熱心に研究していたのが、エリンは安定路線を選び、

ゴースト研究から身を引き、それを黒歴史として封印し、ふつうの物理学者となった。

ふたりの関係はそのまま途絶えてしまっており、アビーはエリンを裏切り者として歓迎しなかった。

当然、本の販売を止めてくれという、エリンの願いを聞き入れるつもりなどない。

 

 

エリンには裏切られたが、アビーには新たな相棒,理解者である、

天才発明家のホルツマン(ケイト・マッキノン)が居た。

ホルツマンと共に、熱心に超常現象の研究を続けていた。

コロンビア大学で博士として終身雇用が懸かっているエリン。

アビー説得のさなか、幽霊屋敷の調査依頼の話が出ると、それに食いついてきた、アビーとホルツマン。

出版停止を条件に、幽霊屋敷の場所と、そのオーナーを紹介するエリン。

そのまま成り行きで同行することに。

 

オルドリッジ邸。

19世紀に建てられた、ニューヨーク州に現存する最も古い家。

かつて家人の娘によって使用人惨殺事件が発生し、そのまま家人に地下室へ幽閉され、

その娘もまた、遺体で発見されたという、いわくつきの豪邸。

今は古い豪邸ということで一般公開されているが、その案内スタッフがゴーストに襲われた。

屋内に入り、さっそくゴースト探知機(PKEメーター)を起動するアビー。

すると、地下室へと続く、頑丈に閉ざされた扉の前でPKEメーターが激しく反応。

豪華なドレスをまとった美しい女性の霊が姿を現した!

 

 

ゴースト研究を捨ててしまい、堅実路線を選んだエレン。

彼女もまた幼い頃にゴーストを見て以来、その存在を信じて研究に没頭していた。

嫌々アビー達に同行していたが、本物のゴースト登場に興奮する。

子供のころから誰にも信じてもらえず、周囲からバカにされていた。

唯一信じてくれて、一緒に研究してくれたのがアビーだったのだ。

エリンはゴーストに出会って、アビーとホルツマンと喜びを分かつ。

 

翌日、エリンはコロンビア大学を解雇される羽目に。

オルドリッジ邸で撮影していた一部始終の動画がネットで話題になっていて、もう言い逃れはできなかった。 

行き場を失くしたエリンは、アビーとホルツマンの居るヒギンズ理科大の研究室を訪ねるが、

ここでも、アビーとホルツマンは副学長からさんざんバカにされ、大学から追い出されてしまう。

3人で新たに超常現象研究所を立ちあげる。

オルドリッジ邸の件のように、ゴースト調査を引き受けるビジネスをはじめる。

 

場末の中華料理店の二階を借りて、3人の研究がはじまる。

受付スタッフを募集したが、やってきたのは考えられないくらいバカな青年ひとり。

そのとんでもないバカ青年のケヴィン(クリス・ヘムズワース)は、

救いようがないくらいバカだけどマッチョでハンサムな好青年。

アビーとホルツマンはバカさ加減に引いていたけれど、男にめっぽう弱いエリンはケヴィンを採用してしまう。

 

 

地下鉄構内に勤務するパティ(レスリー・ジョーンズ)が直接研究所を訪ねてきた。

超常現象研究所、最初の依頼者だ。

地下鉄の線路上で囚人服姿のゴーストに遭遇して追いかけられたパティ。

その調査依頼に来たのだった。

さっそく機材を持って、パティの案内でゴーストが現れた現場へと向かう3人。

パティの証言どおり、ゴーストが現れたが捕獲に失敗。

プロトン装置が大き過ぎ、ブラスターも出力が低過ぎた。

ホルツマンはさっそく、プロトン装置の小型軽量化と、ブラスターの出力増強に着手する。

このとき撮影したゴーストの動画もまた、ネットで話題となる。

彼女らは"ゴーストバスターズ"と呼ばれ、一躍有名となる。

テレビでも取り上げられるが、インチキ扱いされてしまう。

 

ニューヨークの街を知り尽くす歴女、車を提供してくれるパティも仲間に加え、

"ゴーストバスターズ"として、4人は本格的に活動を開始。

ホルツマンの研究でバックパック化されたプロトン装置を背負い、

プロトンブラスターを構え、次なる場所、ロックフェスのコンサート会場へ。

ステージ上で暴れるゴーストを、大勢の観衆の前で遂に捕獲に成功。

 

 

ところが彼女らの活動を市長はじめ州政府が抑制しようとする。

ニューヨークがパニックになると困るからだ。

ゴーストを否定され、活動も抑制されつつあるゴーストバスターズだったが、

一方でゴースト騒ぎの黒幕が、ニューヨークをゴーストだらけにする計画の最終段階に突入していた。

事前にそれを察知するゴーストバスターズ。

急いで黒幕の居るホテルへと急行するが・・・!

 

面白かった!!

なんともテンポのいいSFコメディ。

だれることなく、あっと言う間に時間が過ぎる。

難しい用語もたくさん出るけれど、そんなもの理解できなくても大丈夫。

ホラーじゃなくて、あくまでもコメディなのでゴーストも気持ち悪くない。

子供でも安心して観ることができる。

 

主演の4人が最高。

エリン役のクリステン・ウィグ、前にLIFE!でヒロイン役で観たけれど、

あの時の印象とはまるで異なり、美人でもブスでもない、微妙なアラフォー女性、

男に無縁なさえない喪女(モテない女性)リケジョという、この役柄にぴったりだった。

ファッションセンスのなさや、ちょっとハズれたリアクションが痛いくらいエリン像を醸していた。

序盤、お尻を突き出して、「ビッグホール!ビッグホール!!」って叫ぶシーンには笑ってしまった。

これ、大きな講堂(ホール)で講義できる喜びから出たアクションなんだけど、

それを見た上司がドン引きしていたのは、間違いなく下ネタと勘違いしたからだろう。

 

 

アビー役のメリッサ・マッカーシー。

昨年観た、ヴィンセントが教えてくれたことで、

ビル・マーレイ演じる不良老人と交流する、ひ弱な少年オリヴァーの母親役を演じて、

その素晴らしい演技で、顔も名前もしっかりと記憶していた。

そのときはシリアスな役柄だったけれど、アメリカでナンバーワンのコメディエンヌだということも知った。

今回のアビー役で、それを納得させられた。

この体型で、こんな役を演じられたら、そりゃ笑わないではいられない。

日本公開において、日本での彼女の知名度の低さが杞憂されていたが、そんなの関係ないと思う。

 

 

ホルツマン役のケイト・マッキノン。

ちょっとぶっ飛んだ、危ない発明家を気ままに演じていた。

素顔はそこそこ美人なんだけど、ゴーグルというかメガネのようなのを装着し、

雑に跳ねあげたヘアスタイルに、行儀の悪い素行と下品な言葉遣い。

マッドサイエンティストじゃないけれど、危険な発明家の雰囲気を存分に放っていた。

ラストのゴーストの軍団を二丁ブラスターで、なぎ倒して行くシーンは必見。

マトリックスとかトゥームレイダーとか、いろんなアクション映画のオマージュっぽい動きで、とにかくかっこいい。

 

パティ役の、レスリー・ジョーンズ。

ひとりだけ科学者ではない一般人で、なりゆきでゴーストバスターズに加わる。

ガタイのいい怪力の黒人女性で、ニューヨークの歴史や街並に詳しいため活躍する。

移動手段がなかったゴーストバスターズに、車を提供(貸与)するが、

この車が叔父さんの経営する葬儀社から借りてきたキャデラックの霊柩車!

これを、オリジナルのように、ゴーストバスターズ仕様の専用車、"エクト・ワン"に改造してしまう。

力持ちだけど臆病でゴースト嫌いという役、インパクトのある豪快な演技を見せてくれた。

 

 

ケヴィン役の、クリス・ヘムワーズ。

誰なのかよく判らなかったけれど、

マイティ・ソーや、アベンジャーズで、堕ちた神の子、ソーを演じた俳優さんだった。

なるほど、端正な顔立ちと屈強な肉体を披露してくれるが、

そこまでやる?!ってくらいの、バカなキャラクターだったので、

その無駄に恵まれた容姿がさらに笑いを誘う。

天才だけど、容姿のさえない女4人と、バカだけど容姿端麗なケヴィン。

このデコボコ加減が、うまいこと機能していて物語を楽しくしてくれている。

 

往年のファンにはたまらない演出もある。

ビル・マーレイはじめ、オリジナルキャストが全員、チョイ役で登場する。

全員、見つけられた人は相当なマニア。

ちなみに自分はオリジナルの記憶がほとんどないので、

ビル・マーレイしか判らなかったが、たぶんこの人そうだろうな・・・というのは全て当たっていた。

 

 

マシュマロゴーストも、そしてロゴマークのあのシーツおばけも遂に登場、

ゴーストバスターズが、さえないリケジョたちという設定が面白く、

黒幕も実は、世間に逆恨みしている、とてもさえない小さいヤツだったりする。

細かいことは気にせず、社会風刺なんかも見えず、とにかく楽しめる映画。

本家アメリカで真っ二つに賛否が分かれてしまい、大赤字らしい。

こんな爽快なコメディ、アメリカらしくて好きなのになあ・・・と、ますますアメ公の感覚が理解できなくなる。

 

夏休みも終わってしまったけれど、

小学校中学年以上なら、子どもでも楽しめる作品。

下ネタもあるけれど、露骨じゃないからカップルでも大丈夫。

オリジナルを観た世代のひとにも、それを知らない若い世代にも観て欲しい作品だ。

自分は字幕版を観たけれど、息子を連れて今度は吹替え版を観てみたい。

  

公開に合わせてコラボした、明治チューインガムのかむかむコーラ。

ふつうそのイメージに合わせたフレーバーとか形状とかの商品を出すのだけど、

ただ既存の商品パッケージにイラストを掲げただけで、なんのコラボの意味があるのか解らない。

 

 



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