よろず戯言

テーマのない冗長ブログです。

あくまき

2013-05-25 00:39:55 | 桃鉄グルメ

桃鉄の物件紹介。

今回は知覧の“あくまき屋”

 

_

桃鉄では鹿児島の南に位置する物件駅。

さらに南にある枕崎とともに、鍵状ルートで袋小路になっており、

貧乏神避けや、目的地にサイコロが合わない時の退避場所になる。

 

 

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あくまき屋はオーソドックスな食品物件。

臨時収入はないが、金額が安いので、

知覧茶畑とともに早い段階で購入しておき、中盤には独占したい。

 

鹿児島県南九州市知覧町、薩摩の小京都と呼ばれる歴史ある町。

江戸時代に島津藩の上級武士たちが豪勢な武家屋敷を連ね、

とくにその庭園は豪華で美しく、国の名勝に指定されている。

武家屋敷群そのものも、国の重伝建地区(重要伝統的建造物群保存地区)に指定され、

日本の道100選にも選ばれている。

 

昭和の太平洋戦争時には、陸軍基地が設けられ、

本土の最南端基地として、沖縄に上陸した米軍への特別攻撃隊(特攻隊)の出撃基地として、

ここから若い兵士達が、片道燃料のゼロ戦に搭乗し、その若い命を海に散らしていった。

 

・・・と知覧町の大まかな内容を書いたものの、

今回紹介する、あくまき(灰汁巻)は、知覧町に限らず、鹿児島県全域で作られている。

最近では鹿児島県だけにとどまらず、隣接する熊本県や宮崎県でも製造・販売されているとか。

 

01

近所のスーパーの鹿児島物産市で手に入れた。

 

灰汁(あく:木の灰を水に浸して作られる上ずみ液)に一晩つけ込んだもち米を、

同じように灰汁につけ込んでいた竹の皮でくるみ、

それをまた灰汁で長時間炊いてできたものが、あくまき。

保存食として鹿児島では昔から作り継がれてきた、郷土菓子。

ルーツを辿ると、戦の際の保存のきく兵糧として生み出されたとか。

ただし、諸説あって確かなことは判らないようだ。

 

そんな あくまきとの出会いは数年前。

その存在は前々から知っていたが、見たことも食べたこともなかった。

このとき近所のスーパーで初めて見かけて購入してみた。

きな粉をまぶして食べるのが一般的らしく、あくまきとともに きな粉も購入。

 

Photo

あくまき用にあつらえられた、あくまき専用?きな粉。

 

で、そのあくまきを食べる。

和菓子に目がない自分、わくわくしながら真空パックを開封する・・・。

 

!!

臭っ!!!

ツンと鼻をつく刺激臭。

なんだろう・・・この臭い。

温泉というか、ムトーハップというか、硫黄のようなそんな強烈な臭い。

悪い予感が頭をよぎる。

 

あくまき自体は、飴色をしていて柔らかく、なんだかブヨブヨした表面。

だが芯があるようで、全体を持っても形が崩れることはない。

表面には粘り気があり、包丁を入れると、ベタベタとひっついてしまう。

  

きな粉をまぶす。

大豆のふくよかな香りが鼻腔をくすぐるも、

それを遮るように、あくまきの刺激臭も襲ってくる。

 

02

本物の竹の皮に包まれている。

この竹の皮もあくまき生成に重要なんだとか。

 

そして、おそるおそるその強烈な臭いを放つ物体を口に含んでみた。

 

むわっ!!

臭いっ!!

口のなかが・・お口のなかが・・・、

ムトーハップの湯船で誤ってお湯が口に入ったような。

 

えぐみがあり、とても食べられたものじゃない。

若干甘みが感じられたが、それはきな粉に含まれている砂糖なだけかもしれない。

食感は悪くはない・・・だけど・・・。

最悪な風味を味あわないように、咀嚼もほどほどにすぐさま嚥下する。

なんというサタン味!

これは・・・・悪魔鬼だ!

 

―――― 

そんな体験をして、つい先月。

生協のパンフレットに載っていた。

しかも組合員のリクエスト商品として、そのオススメ紹介文とともに。

 

この組合員、そこまで勧めるのならば、この悪魔鬼、本当に美味いんだろうな?!

俺が数年前に食べたものは、サタン味だった。

あんたの言うこと信じて、そのあくまき、再チャレンジしてみようじゃないか!

 

・・・そんなわけで、またあくまきと対面することになった。

 

01

今回も竹の皮と真空パック。

これを開けると・・・。

 

きな粉を用意して、おそるおそる開封する。

・・・・・

臭っ!!

相変わらずの刺激臭。

これこれ、この臭いだよ。

 

02

 

竹の皮をめくると、飴色した物体が姿を現す。

数年の時を経て、またコイツと対峙することになろうとは。

あくまきよ、お前の真の美味しさを示せ。

 

きな粉をかける。

たっぷりと多めにかける。

あくまき自体は無味らしく、かける(付ける)調味料などによって味が決められる。

きな粉以外にも、砂糖醤油や黒蜜などでも美味しくいただけるらしい。

 

03

 

そして、あくまきを口に入れる。

やっぱり臭え!!

そしてえぐい!!

すぐに飲み込む。

 

だがしかし、なんだろう。

ひと切れ、またひと切れと食べるうちに、その臭さに馴れてくる。

で、それがだんだんと美味しく感じられてくる。

えぐみも、なんとなくオツなものに感じられてくる不思議。

よくよく味わえば、ウドやふきのとう、タラの芽に比べりゃ、全然大したことのないえぐみだ。

 

そんなこんなで一本をぺろりと完食。

あくまき、美味いかもしれない。

たまたま今回のメーカーのものが美味しかっただけかもしれない。

でもまあ、臭いとえぐみのダブルパンチはけっこうキツイ。

これは好みが真っ二つに別れる食べものだ。

数年に一度、味わえればいいかな。

 

04

未体験の方はレッツチャレンジ!

きな粉を用意するのを忘れずに!

ただし食べものだから、いくらまずくて臭くても、捨てたりせずに食べてしまおう

 

 

※ムトーハップ(六一〇ハップ):武藤鉦製薬社製の昔からあるレトロな薬用入浴剤。

  バブとかバスロマンとか、通常ある入浴剤の香料や着色料と温泉成分を混ぜたものと異なり、

  硫黄や石灰などが含まれていて、香りやリラックス効果は無視。

  薬効と成分を重視した、本格的な硫黄泉につかった気分になれる入浴剤。

  あせもやとびひなどに効用があるとのことで、

  自分らが子どもの頃、その治療にと、よく風呂にこのムトーハップが投薬されていた。

 

  今回記事にするにあたって、このムトーハップを調べたところ、

  数年前に流行した硫化水素自殺に利用されていたことを受け、同社が製造・販売を自粛。

  そのまま再販のメドが立たずに、商品は絶版となっていた・・・。

  なんてこったい・・・。

 



2 コメント

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鹿児島 (いや)
2017-05-07 07:54:08
砂糖、黒砂糖入れてくださいよ。
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黒砂糖イケるかも ()
2017-05-07 11:28:10
いやさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
 
きな粉に含まれる砂糖のみならず、
さらに砂糖等をかけろということですか?
甘みはあれで充分だと思ったのですが、
もっと増せばエグみも和らげられるってことかな?
 
本文にも書いていますが、
二回目のチャレンジで臭みエグみに少し慣れて、
おいしく食べられるようになったので、
今度は別の食べ方でチャレンジしようと思っているところです。
砂糖醤油や黒蜜きな粉あたりで挑もうと思っていますが、
食べ比べる前にから、やっぱりきな粉が一番のような気がします。
 
せっかくオススメ・・というかご指摘いただいたので、
奄美産の黒砂糖でいただきましょうかね。
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