世界の片隅からワンワン叫ぶ!

世界の片隅に住む黒ラブ・メイのブログです。保護犬のカール(ゴールデンレトリバー)は我が家の子になりました。

村営ドッグラン構想

2004年08月09日 | 黒ラブの日記
 田舎に来てから3日目。
 やっぱり夏は高原に限る。

 小鳥のさえずりとそよ風と、青い空と緑の山々。田園地帯を渡ってくる風は瑞々しくて、空気がほんのり甘くて、深呼吸すると体が喜んでいるみたいだ。昼間はちょっと暑いけど、日陰に入ればヒンヤリしているのでとても気持ちがいい。

 アタシがこんなところでやりたいのはただ一つ。
「草原を思いっきり走り回ること」

 ところが、まわりは一面緑の絨毯でも「お米の畑」だから、なっちが入っちゃいけないって。あそこで水浴びしたらさぞかし楽しいだろうにー。

 そこで、なっちはドッグランを探しているらしいが、一般の人がふらっと行って遊べるドッグランがないらしい。

 おいしい野菜やアイスクリームが食べれるような広いドッグランを村で作ったら、毎日通っちゃうんだけどな。



犬の運命

2004年08月08日 | 黒ラブの日記
 きのうから田舎に避暑に来ている。
 なんていうと聞こえはいいが、たんになっちの帰省につきそっているだけだ。
 でも、なっちの実家に犬はいないし、ましてや室内犬はいないので、家族はとても楽しみに待っていてくれたようだ。

 玄関を入ると、アタシのために特別に絨毯が敷き詰められ(赤い絨毯ではなく若草色だったけれど)、置物もきちんと片付けられていた。アタシは意気揚々と絨毯に上がり、これもアタシのために特別に用意されたササミジャーキーや豚耳などのおやつをもらった。

 アタシはてっきり、この田舎でもこんな風に犬が幸せに暮らしているんだろうと思っていたら、違うみたいだ。

 夜になって、近所から電話がかかってきて、
「うちの犬が檻に入らないから入れてほしい」となっちがお願いされた。
 どうやら、その犬の主人が急に入院してしまったので、犬嫌いの家族が飼い犬をもてあましているらしい。
 なっちは急いでかけつけて、いつもアタシにやっているように、2つのクッキーを使って、興奮しているその犬を簡単に檻にいれてしまった。
(きっと、そんな風に犬を操れることを自慢して見せたかったに違いない)

 しかし、その後でなっちはやっと気がついた。
 「檻?これって檻じゃなくて、大きな木の箱だよね」
 そうだったのだ。
 その人が檻と呼んでいたのは、みかん箱を2つ積み上げた分ぐらいの大きさの手作りの木の箱で、オモテ面に一箇所だけ30センチ四方の小さな入り口がついている。しかし、その入り口には板でできた扉がついていて、それを閉めてしまうと、木でできているとはいえ、完全密封の状態だ。
 たぶん、冬の尋常でない寒さ対策のために入院した主人が手作りしたもので、日常的に使っていたわけではないのだろう。
 したがって、夏は檻というより、犬を閉じ込めるための虐待小屋のようなものだ。
 いくらなんでも、こんなところに犬が閉じ込められたら、暑くて耐えられないだろうとアタシは思う。
 第一、外からはまったく隔絶されてしまって、真っ暗な中で、アタシだったら寂しくて発狂してしまうかもしれない。

 その家族には、そう説得してみたが、聞き入れられなかった。夜鳴きをするので外に出しておくと近所迷惑になるから、ということだった。しかも、いつも主人はそういう場合には家の中に入れて自分の寝床近くに居させてやっていたが、それは嫌なのだという。

 犬というのは、このように信頼できる家族がいなくなったら運命が180度変わる可能性がある、ということを思い知らされた。

 なっちは自分の行動をひどく後悔しているらしい。入院中のその犬の主人も、きっと悲しがるに違いない。 

移動中

2004年08月07日 | 黒ラブの日記
 今日は朝からなっちがそわそわしていて、アタシのご飯をたくさん箱につめたり、おもちゃやタオルをバッグにつめたりしていて、まるで旅行に出かけるみたいだなあと思っていたら、夕方に車にのせられた。

 夕方は、ご飯の時間なのに。

 車は走り出したり止まったりの繰り返しで、なかなか景色が変わらない。これが有名な「カンパチのジュウタイ」っていうらしい。これならアタシが走ったほうがよほど速い。人間はなんて不便な足しか持っていないのだろうか。
 そんなことを考える一方でどうしても気になってしまうのは

 夕方は、ご飯の時間なのに、
 夕方は、ご飯の時間なのに、
 夕方は、ご飯の時間なのに・・・

 ってことで、そのうち気分が悪くなってよだれがダラダラ出てきた。なっちが頭をなでたり、お腹に手を当てたりしてくれて、
途中でちょっと休憩したりして、やっと車がバックして止まったのはアタシがいつも寝る時間、家を出てから5時間後だった。
 
 車の外に出るとヒンヤリした空気で、やっと食べさせてもらったご飯が格別においしかったこと!

迷惑な人

2004年08月06日 | 黒ラブの日記
 都会で大型犬が暮らすには、いろいろ気をつけなくてはいけないことが多いと思うが、今日の出来事には腹が立った。
いや、アタシというより、なっちが。

 事の顛末はこうだ。
 いつものように夜の散歩に出かけて、今日は少し遅い時間だったので、明るい商店街を歩いていると、向こうから会社帰りのサラリーマン風の人がこっちに向かって歩いてきた。
 アタシはなっちの左側を、お行儀よく歩いている。

 なっちは、アタシがその人のところに飛びかかったり(いきなり知らない人に飛びかかったりはしないけど!)、鼻をすりつけたりしては困るから、できるだけ左に寄って、通行人とアタシが接触しないようにして、さらにその人が歩くのに支障がないように避けようとした。アタシが知る限り、いつもなっちはそうやっている。なっちの肩を持つわけではないが、高級ホテルなどで、ホテルマンがお客に道をあけるのと同じくらいの丁寧さだ。

 ところが、その人もアタシの寄った方に避けてしまった。
 こういうことはよくあることで、お互いに気を配って同じ方に避けてしまって、お互いにバツが悪そうに笑みを浮かべて「あら、すみません」ってことになる。

 ところがだ。その人はそこで立ち止まった。
 だから、なっちはその人がアタシに興味を持って、ヨシヨシしてくれると思った。この街には犬好きの人が結構いて、毎日お散歩の度に、一度はそういう場面に出くわすからだ。そう、前に書いた「ラッキーパッセンジャー」だと思ったのだ。

 そう思って、アタシもなっちもその人の顔を見上げた。
 しかし様子がちょっといつもと違う。笑顔はまったくなく、表情のない顔でこちらを睨んで、猫背の感じでぶすっと突っ立っていたのだ。

 なっちは、とっさになにかやばい感じがしたのだろう。営業が終わった店の扉の前の小さなスペースに避難して、アタシを大急ぎで呼び寄せた。
 アタシは、なーんだ、つまんないなあと思いながらも、言われるままになっちの左ひざについた。

 その男は、なおもこちらを睨みながら立ち尽くし(後ろから来た通行人の邪魔になっていたにもかかわらず)、こう言い放って歩き出した。
「あんたの責任なんだよ!」

 なっちの頭の中で、数秒間はたくさんの「?」マークが飛び交ったのは想像に難くない。しかし、次には怒りがこみ上げてきたようだ。
「なにも悪いことしてないのにね。メイ、いい子だよ。こんど会ったら、あいつの尻ポケットからだらしなく飛び出てたウォークマンのイヤフォンをひきちぎってやろうね」
とか、
「冴えない中年男だよね、会社で何があったか知らないけど、あたしたちにあたるなんて、最悪!品性下劣男!」
とか言っていた。

 その後のお散歩は、なっちはアタシにヤツ当たりするようなこともなかったけど、ムスっとして淡々と、義務的に足を動かしているようだった。

 家に帰って、たるさに報告すると、新たな疑念がわいてきた。
「え、そいつって、髪を6:4に分けて、猫背で表情が無くて、ズボンのポケットからウォークマンのイヤフォンが出てたの?
 そいつ、この間、駅ビルの店で店員に訳の分からない言いがかりをつけて、警官に取り押さえられてたヤツの風貌に似てるなあ。」

 そうか、そういう男だったのか。
 それを聞いて、なっちも少しは気分が軽くなったようだ。

 しかし、とにかく、この街の問題児と同一人物であるにしろ、そうでないにしろ、世の中にはいろんな迷惑な人間がいるものだ。やれやれ。

美味しいのが、近づいてきた

2004年08月04日 | 黒ラブの日記
 犬は鼻が敏感だから、いつも匂いをクンクンかいで、この世の中を認識していると思ったら、大間違いだ。

 たしかに、匂いとも多いに関連しているには違いないが、少なくともアタシの場合は、実際に匂いのするものを舐めるてみることが重要で、いろいろなものを舐めては、匂いと照合して認識を試みるのだ。

 せっかくなので、これまでに舐めたもののなかで、お気に入りのものをランキングにしてみるとしますか。

 10位:ハーブのノミよけ(八角のにおいがする)
  9位:なっちの汗ばんだ首筋

  ・・・(省略して)

  4位:道路の端の、コンクリートとアスファルトの間にたまった土
  3位:イヤーローションがついたなっちの指
  2位:コング(犬用の定番おもちゃ) 


 そしてそして、見事栄光の1位に輝きますのは・・・・


 じゃじゃじゃーん!

 1位・・・・たるさの足の指の間!
 とくに、お風呂嫌いのたるさが、しばらくお風呂に入っていないときの、親指と人差し指の間なんか、なんとも格別なんだよね~。

 あ、来た来た。
 ドアの向こうから、たるさの足音が近づいてきたよ~♪

今日は当たり日!

2004年08月02日 | 黒ラブの日記
 毎日街をお散歩していると、その日によって当たりだったり、そうでもなかったりする。

 何が当たりかというと、アタシのことをかわいがってくれる通行人(ラッキーパッセンジャー)に出会えるかどうかということだ。
 今日は大当たりだった。

 散歩も後半、なっちとたるさが疲れたというので、駅前のパン屋さんの前に置いてある椅子で一休みするのに付き合っていると、遠くから、
「あれ?その子、メイちゃんじゃないの?」
という声がして、若夫婦が掛けよってきて、

「そうだ、やっぱりメイちゃんだ。大きくなったねぇ~」といって
すごくたくさんヨシヨシしてくれた。
 このご夫婦、半年以上前にアタシがまだこの街に来たてのコロコロのかわいい子犬だったころに、お散歩の途中で旦那さんに呼びとめられて、「携帯カメラで写真とらせて~」と言って、写真を撮ってくれた後、わざわざ家にいる奥さんを携帯で呼んで、二人でヨシヨシってかわいがってくれたご夫婦だったのだ。

 おなじ街に住んでいてもなかなか会えなかったけど、今日また偶然駅前で会ったというわけだ。

 しかも、あの時撮った写真はまだ消さずに携帯に残しておいてくれて、過ぎ去りし日のアタシの写真を見せてくれた。
 それから半年ぐらい前にアタシが新聞に出たことも知っていた。
 これには、少なからずなっちも感動していたようだ。

 しかも今日はこれだけではない。
 この若夫婦がしばらく遊んでくれたあと、老夫婦が近寄ってきて、ヨシヨシしてくれた。
 うれしくて、ジャンプしてお手の連打をして、カミカミしようとしてなっちに怒られたけど、
「ラブちゃんらしくてかわいいねえ。一番悪い盛りだね」って誉められて、ますます嬉しくなっちゃった。

 明日もラッキーパッセンジャーに会えるといいな。
 

しっぽの力

2004年08月01日 | 黒ラブの日記
 アタシたち犬は、しっぽをいろんな意味で使っているけれども、アタシが最近編み出したしっぽ活用法は、役に立つから、ぜひ仲間のみんなに教えてあげたい。

 あるとき偶然うまく行ったのだが、なっちやたるさから見て少しお行儀の悪いこと(アタシから見ればほんの遊びなのだが)、たとえば、道に落ちているものを拾って食べたり、ソファの足をかじったりしているところを運悪く目撃された場合には、すぐにやめて逃げたり、反省したりしてはいけない。

 そう、満面の笑みを浮かべて向かって行き、「めんご!」と言わんばかりに楽しげに思いっきりしっぽを振るのだ。

 たとえば政治家が「一億円?私の何が悪いのですか?」なんて開き直ったら、当然、一円だって許されない雰囲気になる。
 でも、アタシがしっぽを思いっきりふって開き直れば、なっちやたるさは怒るどころではなくなり、「あらあら、メイタン、困った子だねぇ」と相好をくずし、ほほえましい一場面へと激変するのだ。

 しかし、使用法にはくれぐれも注意していただきたい。
 実はしっぽを振るタイミングが非常に重要なのだ。
 イタズラが見つかった直後に「えへ」って言う感じでかわいらしくしっぽを振るのが肝心で、見つかってしばらく間をおいてからしっぽを振ったのでは、わざとらしすぎて、決して許してもらえない。ましてや、イタズラをする前にしっぽをふったりしては、冤罪を招いてしまう危険すらあるから注意が必要だ。

 なかなかどうして、絶妙のタイミングを計るのは大変で、現にアタシもイタズラが見つかる前にしっぽをふってしまって、わざわざイタズラを告白するという大失敗を何度もおかしている。

 これからも、日々のイタズラを活用して地道に技を磨いていきたい。