丹塗り橋渡りて仰ぐ山門の口に本堂の白き屋根見ゆ　　丹人 　　秋の陽にさそはれて...

木々の作すＶ字が谷に陽の見へて冬立つけふの風吹き行けり　丹人 　　けふ立冬なり 　　...

　　　議事堂の威容に上がる歓声を背に見上げれば眩しその塔　　丹人 　　けふ業務ありて...

　　三笠山に行行と立つ松間より淡土色の堂塔の見ゆ　丹人 　　 　　けふ　月数十一にして...

池に映ゆ朝日が中に白鳥のたはむれ寄りて光見てをり　丹人 けふ　那珂市を訪ぬ 一ノ関池...

曲家の濡れ縁の上に寝ころびて見るもみじ葉の眩しかりけり　丹人 曲家の縁に座りて庭眺める...

東の彼方に塔の立つ見ゑて　ここ北山は紅葉の朝　　丹人 北山は水戸線宍戸駅（笠間市）より...

金色のちひさき鳥の形すと晶子の詠める銀杏笑みをり　　丹人 与謝野晶子女史の歌に　 金色...

地も空も雲も木々をも朱に染めて悠然と陽は山に寝ぬらん　丹人 予の武路愚が友の一人に「辺...

嘴（くち）を背の羽間に入れて虫紡ぐ白鳥はいま牡丹となりてあちこちから白鳥飛来の報あり空を飛ぶ姿　水上を歩む姿　水上より飛び上がりたる姿・・・白鳥の美しき姿数々あれど　羽整へたる姿も...