見出し画像

書道 直庵(筆耕所)

再生の旅 第三話<伊勢・内宮>

七月二十二日のことなり
神宮参拝は外宮から内宮なるが古来よりのならはしといふも
御木曳行事を見たき心の逸れば
先に内宮へと向かへる

五十鈴川に架かる浦田橋を渡りておはらい町通りに入れば
行き来する人にあふれたる
昼餉いまだ摂らざる予なれば伊勢うどんをいただかむとて
中井屋の暖簾をくぐりぬ
午後一時三十分のことなり
真白くして太くやはらかきうどんを
艶深きタレにかきまぜて口に入れれば
その味 甘辛くして香りなつかしく 素にして高き味とこそおもへれ 
をを いとむまし

店を出れば雲の切れて強き日差し射してゐたり
人垣の中を流れに従ひて歩き行けば 大鳥居の前に出でぬ
大鳥居にて静かに頭を下げれば
宇治橋に一歩足を踏み出だしたる

宇治橋にかかる涼気の真一文字 奮太

宇治橋より五十鈴川を見下ろせば
二軒茶屋奉曳団による奉曳のおこなはれゐたり



式年遷宮御木曳(おきひき)行事は
旧神領の住民が二箇月にわたりて御用材を内宮外宮に曳き入れたる
盛大なる行事なるときけり
昨年の第一次に続きて第二次の御木曳行事とふ
涼しき水音とともに勇壮なる掛け声と木遣音頭の響くも
いとゆかし

炎天の五十鈴の川の木遣り歌 奮太

先に御木曳を終へたる宇治奉曳団の方々と共に
齢永くして緑濃き樹木の茂りたる参道を進み行けば
四重の御垣に囲まれたる御正殿にたどり着けり
天照坐皇大御神のこの地にご鎮座されて二千年の時が流れたるとふ
嗚呼 悠久なる時の流れの重みの 
いま静かに我が身を覆ひけり
拝礼すれば 大自然なる神のもたらしたる浄けさに心打たれたり



御正宮の左に位置する古殿地より振り返れば
西寶殿の屋根 金色の光放ちたり
唯一神明造にして弥生時代にまで遡る高床式穀倉の姿を
今に伝へたる御形ときけり いと尊し

あらまほし神の御前にすすみ出で打つ柏手の音の確かさ 丹人 

参拝を終へて宇治橋に歩み行けば
参集殿前にて二軒茶屋奉曳団の川より上がりたる御用材を引き行くを見る



この日 宇治奉曳団及び二軒茶屋奉曳団による奉曳のおこなはれたり
宇治奉曳団は是 宇治の四町の奉曳団なりて総勢二千人ときけり
二軒茶屋は外宮領山田を流るる勢田川の水運の拠点の町なり
陸曳地区にありて唯一川曳もおこなふ特権を持つとふ
紫の上衣に豆絞りの鉢巻きにて見事なる奉曳なり

目に涼し香りもゆかし御用材 奮太

大鳥居にて再び頭を深く垂れれば
心新たにして もと来たる道を帰り行きたり
おはらい町赤福本店の隣に五十鈴川茶屋あり



この店 切妻妻入り本格子の出窓を持つ重厚な造りなり
暖簾をくぐれば 漆黒の柱 床に光あるもよし 
座敷へ上がりて枯山水の庭の奥に五十鈴川の流れを眺めつつ
簾なる夏の菓子にて茶を一服頂戴すれば心癒されいくとなん覚へる

店を後にして再び浦田橋を渡りて五十鈴公園に戻るは
午後三時十五分となりぬ

健自偉殿の伊勢参り

画像一:内宮大鳥居より神域を仰ぐ 
画像二:宇治橋より御用材の「川曳」を見る
画像三:古殿地拝所より正宮を拝す
画像四:参集殿前を引かれ行く御用材
画像五:五十鈴茶屋の抹茶と和菓子「簾」 2007.7.22 撮影
            
↑現在50位前後なり↑現在茨城3位なり
毎日一打頂戴すれば有難きかな 宜敷願上奉候

コメント一覧

あかひと
山桜姫
かなる尊き御宮を
中学のときに参れるとは
いとすばらし

畏敬の念の何たるかを
身をもちて感じたる場として
教育の一環として参拝するは
愛国心高揚の一手段とこそおもへれ

されど
政教分離の批判多ければ
なかなかかなはぬ昨今なるは
いと哀し

予 今次参拝しておもふには
伊勢の大神様は
「宗教」とふ範疇を遠に超へて
我が國の稲作文化がもたらしたる
文化そのものなり
また
大宇宙の時の流れに従ひて
悠久なる人の心を正すものなり

守るべきものは何なる哉
捨てるべきものは何なる哉

是が答へを発見する場なるとこそおもへれ

姫!
ささ・・
ごゆるりと
御一服あれ^^

あかひと
もんぺ姫
新婚の報告に
伊勢に参るとは
まさにもんぺ姫なり
いとすばらし

ご主人様ともども
鴛鴦延壽を伊勢の大神様より
頂戴する御夫妻なれば
仲睦まじきことこの上なくして
常州の誇りの一つと予は見たり

赤福の加福も嬉し伊勢参り 奮太
あかひと
善人氏
をを
ほほへましきよき話に
心温めるあかひとなり

宝田明氏なる哉
いとなつかし
日本男児の気品と精悍さを併せ持つ
類稀なる好男子なれば
氏の御子息様も
まさにさなるとこそおもへれ
山桜
お伊勢さま
 私が参拝したのは中学校の修学旅行でした。
五十鈴川の清らかさ、参道の玉砂利を踏みながら歩く空気の清々しさ、
社殿の簡素な中に圧倒される気高さなど、子供心に強く印象に残って
います。

 伊勢うどん、美味しいですよね~ 独特の甘さの濃いタレと、
モチモチうどんの相性が絶妙で…

 「簾」を通して見る庭の緑のような涼しげなお菓子と一服のお茶、
一緒に戴いたような気持ちです。 ごちそうさまでした
もんぺ
お伊勢参り
おはようございます~

お伊勢さん 

私たちは結婚したてのころ 行きました。

俗にいう新婚旅行というものです・・・(笑)

なつかしいです。

赤福 伊勢うどん (旅の思い出=食のもんぺです)

酒徒善人
宝田
まだ子どもが小さかった頃、家族旅行で夏に伊勢へお参りに出かけました。
参道途中の休憩所に入ったら、TVでよく顔を拝見する方が休憩しておられたのです。
当時、ミス・ユニバース日本代表の司会をしておられたあの方でした。
お名前はたしか“宝田明”さんでした。
私の子を「かわいい坊ちゃん。」と言ってくださり、
抱いていただいて、私を含め一緒に記念写真を撮りました。
懐かしい思い出です。
あかひと
幽黙氏
をを!

豪として 賑やかで 華やかで 厳かで

まさにつきづきし御言葉なれば
声に出して読めること数度
感激のあかひとなり

あかふくも涼味 伊勢のおはらい町 奮太

おはらい町の本店にて求めたる赤福の
味やはらかにして格別なるものあり
幽黙
御木曳
豪として
賑やかで
華やかで
厳かで
イベントの様を見せながらも
祭礼としての神聖性を
失わない様子が伺えて
素晴らしい伝統ですね

そして赤福は赤福として
簾という和菓子
季節らしい涼やかで
また伊勢の杜に調和した
美しい緑のおいしそうな…
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「旅」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
2024年
2022年
人気記事