午前六時に駿府の宿に目覚めたり
曇天なるも気は朗かなるもうれし
倍謹倶なる朝食を摂れば
午前七時五十分
宿を発ちて国道一号線を西へ走れる
大井川を越えて菊川に入れば
道の右に左に見渡すばかり一面に茶畑の広がるを見る
いと清々し
天竜川を越えれば浜松なり
左に遠州灘 右に浜名湖を見下ろせば
海鳥の空低く飛ぶ心地のかなるとこそおもへれ
午前九時三十分
白須賀は潮見坂なる道の駅に車を停めたり
高台の足湯に入りて遠州灘を見遣れば
薄き雲より注ぐやはらかき光の 波をおだやかに包みてをれり
正面に白き舟の三つ四つ 左手に五つ六つ
遠くに七つ八つの浮かびゐたるもをかし
見渡せば右にあをうみ左には雲を映せる白き海あり 丹人
ここより国道四十二号線に入りぬ
遠州灘に沿ひて渥美半島を横断すれば
午前十時五十分
半島最西端なる伊良湖岬に到達す
車を舟内に停めて伊勢湾を舟で渡らむとなんすれ
午前十一時四十分
汽笛の低く鳴り響けば舟の岸を離れたる
伊勢湾の波もまた静かなりて薄日射す中をおだやかに進み行きたり
正午過ぎ三十分
舟は鳥羽の港に入りぬ
身に降れる光眩しや鳥羽の海 奮太

舟を下りて再び車に乗れば
一路伊勢へと向かひぬ
この旅第一の目的なる神宮参拝を果たすためなり
御木曳行事のなされゐたれば
内宮周辺道路に人や車の満ち溢れてをれり
車を停めんがための場所のしばし定まらずも
幟はためく浦田橋を渡れば五十鈴公園ありて
その一角に駐車できたるは幸運なり

車を停めれば靴履き替へて身繕いの乱れを正せば
いざや 伊勢の内宮に参拝いたさんとこそおもへれ
御木曳(おきひき)の幟(のぼり)も笑むや夏の風 奮太
画像上:伊勢湾フェリー(*予の乗れるは「鳥羽丸」なり)
画像中:フェリーより鳥羽港を見る
画像下:浦田橋にはためく「お木曳」幟




↑現在70位前後なり↑現在茨城3位なり
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