序
百骸九竅(ひゃくがいきゅうけい)の中に心有り
名付けて質直坊といふ
誠に幼き事をいふにやあらむ
われ狂書を好みて久しくあれど
狂歌狂句を好むこと新し
ある時は倦(うん)で放擲(ほうてき)せん事を思ひ
ある時は進んで人に勝たむ事を誇り
是非胸中にたたかふて
是が為に身安からず
羲之の書に於ける
杜甫の詩に於ける
西行の和歌に於ける
宗祇の連歌に於ける
雪舟の絵に於ける
利休の茶における
芭蕉が句における
其の貫道する物は一なり
しかも風雅におけるもの
造化にしたがひて四時を友とす
見る処花にあらずといふ事なし
思ふ所月にあらずといふ事なし
像(かたち)花にあらざる時は夷狄(いてき)にひとし
心花にあらざる時は鳥獣に類す
夷狄を出で鳥獣を離れて造化にしたがひ造化に帰るべし
文月の末
地も空も炎暑のけしき
身は汗ふき出だし干上がる心地して
だふといふことはなけれど道東に夏の名残りをいざ見に行かん 丹人
七月二十五日
羽田より飛行機にて中標津まで行きて
車に乗り換へれば野付半島を経由して知床を目指す予定なり
七月二十六日
知床半島を巡る予定なり
七月二十七日
摩周湖や屈斜路湖を巡る予定なり
七月二十八日
釧路湿原を巡る予定なり
七月二十九日
釧路より羽田に帰る予定なり
上記の如く四泊五日の旅なれば
当武路具の更新は休止となるを
お詫び申し上げる次第に候
旅の経過は
湖面渡欄にてお知らせする所存なれば
御高覧のほど御願奉候
頓首 再拝
*此の序文は芭蕉の笈の小文の序文を参考としたれる
*画像:ハイビスカス(コーラルホワイト)2008. 7.22 14:20 庵庭にて
*画像:道東地図(80万分の1)
↑ ↑ ↑
芸術人文11位なり 50代10位茨城2位なり 短歌2位なり
引き続きご支援のほど宜敷御願申上候 頓首 再拝