見出し画像

書道 直庵(筆耕所)

源氏物語 6

末摘花

・・・・・・・・・
まづ居丈の高く 
を背長に見えたまふに 
さればよと胸つぶれぬ
うちつぎて 
あなかたはと見ゆるものは
鼻なりけり
ふと目ぞとまる
普賢菩薩の乗物とおぼゆ
あさましう高うのびらかに 
先の方すこし垂りて色づきたること
ことのほかにうたてあり
色は雪はづかしく白うて さ青に 
額つきこよなうはれたるに 
なほ下がちなる面やうは
おほかたおどろおどろしう長きなるべし
痩せたまへること 
いとほしげにさらぼひて
肩のほどなどは 
いたげなるまで衣の上まで見ゆ
・・・・・・・・・

なつかしき色ともなしに何にこの末摘花を袖にふれけむ 光源氏






 末摘花 -あらすじ-


光源氏は
死に追いやってしまった夕顔のことを
未だに忘れられずにいます
正妻である葵の上とはうまくいかず
深い思いを寄せる藤壷の宮とはままならず
夕顔のあの親しみやすいあどけなさが
またとなく得難いものに思われ
あのような人に再び出会いたいものだと
思う気持ちは高まるばかりで
あちこちに聞き耳を立てていました

あるとき 
ある女房から
故常陸宮の忘れ形見の姫君が
琴を相手にひっそりと
すごしていることを耳にします
心ときめかした源氏は
早速女房をそそのかして
ひそかに姫君の琴を聞きに行きますが
そこで頭の中将とはちあわせし
競争心を煽られ
ますます熱をあげていきます

ついに
姫君との対面にこぎつけますが
姫君は世間慣れしていないのか無口なのか
何を言っても応答がありません
初心なのだと自分を納得させながら
源氏は闇のなかで思いをとげます

しばらくして
姫君のところを訪れた源氏は
雪明かりの中で見た姫君の容貌に驚きます
予想以上に不器量で
目立ってたれた鼻の先が
末摘花のように紅なのです
あきれながらも不憫に思った源氏は
姫君の生活の世話をする決心をします

一方
二条院に引き取られた若紫は
日ごとに美しさを増していきます
源氏は若紫と
鼻の赤い女の絵など描いて
遊び興じているのでした





*画像:ユキノシタ 2008. 5.21 7:00 庵庭にて


↑        ↑        ↑
芸術9位なり 50代6位茨城1位なり 短歌1位なり

引き続きご支援のほど宜敷御願申上候 頓首 再拝

  

コメント一覧

あかひと
春逕姫
をを^^

なるほど・・・

>いと複雑なる感情の動き

まさにさなり

さふいへば
千年前も今も
人の心 さふ変はることなしと
おもひつつ読みすすめたるあかひとなり

されど

源氏のかたつぱしより
をみなに手を出して
唾つけるは
なんたるけじめのなさかな

それ 狂気に満ち満ちたれば
もし
今の世にをれば
早速に
犯罪者となりて
暗きところで
暗き人生を歩むものとこそおもへれ

はあ

あはれよのふ

頓首


あかひと
幻影氏
日本男児の模範として
正々堂々と
爽やかに
けふもゆく幻影氏より見れば

源氏の

いときたならしく
をどろをどろしき輩と
見へるは必定

これが
「日本が世界に誇る物語文学」
などとふ評価も
筋違ひにも程があるとこそおもへれ

紫式部は
をみなにあらずして
実は
をみなの姿なる
をのこでなかりしかと

フフフ

勝手に想像しては
にやけたる
あかひとなりー

はあ

すててこてん

けふは
いと暑くあれば
すててこ一つなりー

はあ

すててこ ほひ!

頓首


あかひと
新衣菜姫
をを^^

姫も
大学にて学びたる哉

いとすばらし

して
姫は
文学部日本文学科なる哉

されど
源氏のあきれたる女性遍歴は
大学にて教へるものとしての
価値ある哉・・・と
疑ふばかりなるも
いとあはれなり

まは
わけのわからぬ古文体なれば
よろしとこそおもへれ~

はあ

よひよひよひ っとなー

頓首
あかひと
奉氏
をを^^

流石なり

予は学生時代に
源氏を読みたきと
さらさらおもはず
数理の世界に遊ぶばかりなりき

いま
源氏千年紀とききて
読み始めるも

なんとなく
まどろつこしくて

平安貴族の
平和ボケの程に
あきれる次第なり

はあ

やつしやふ まかしや っとー

頓首
あかひと
ももり媛
源氏物語にまつはる
さまざまなる媛のお話の
いとをかしくして
しみじみと
拝読するあかひとなり

予がつたなき源氏の一より六を
お読みいただくは
望外のよろこびなり

五十四帖あれば
いまだ九分の一にすぎず

いつしまふものぞとおもへど
ゆるゆると
読み解きてゆきたしとこそおもへれ

頓首
しゅんけい
源氏の君は
プレーボーイでありながらも、醜い姫君の困窮した生活に同情して面倒をみたのでしょう?

登場人物の女性たちそれぞれの背景、そしてその複雑な感情の動きが現代まで源氏物語が読み継がれている所以なのでしょうね。

ところでいまどき光源氏みたいな男性はいるわけないですよね。
げんえい
http://blog.goo.ne.jp/ningen50-messenumono-arubekiya
源氏物語の中でも、あまり好ましくない部分ですね
初めて読んだ時は、なんて失礼なんだろうと思ったことを覚えています
人の感性も時代とともに変わっているんですね~

凸凸凸
ニーナ
http://blog.goo.ne.jp/nena2705/
あかひとさん、こんばんは。
私も「源氏物語」懐かしいです。
どうしようもないなぁ~光源氏!と思いながら
授業を受けておりました。
紫の上を引き取ってからはあまり末摘花に熱心ではなかった源氏でしたね。
まだまだ源氏も若かったころですね~。
tomo
http://blog.goo.ne.jp/xthtomox
akahitoさん
こんにちは!
源氏物語、懐かしく思います。
学生時代を思い出します。
では・・栗栗栗っと!
山口ももり
源氏物語1~5を読みたいです。
http://www.geocities.jp/wgwxw444/
今、遡って探してきたのですが、中々見つからなくって・・・どうしたら読めるのでしょう
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「源」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
2024年
2022年
人気記事