

秋の日や花束抱く義母の笑み




近寄れば木槿なりけり真白なり


蒼天に酔いしれながら黄葉す

十五夜は明日かなと子に問われたる

95歳になる義母へ、花束とささやかなプレゼントを持って、入所しているグループホームを訪れた。
主任さんが、出迎えてくれて、「可愛い花!⚪︎⚪︎さん、お嫁さん、プレゼント持ってこられたよ。」と、ソファの義母の手に抱えさせてくれた。
せっかくだから写真撮って貰おう!と、玄関の真正面に椅子を移動させ、義母を座らせてくれた。
花束とプレゼントの包みを持ち、なかなか正面を向かない義母を、主任さん方が、名前を呼んだり、手をたたいたり、こちらを向いた瞬間をスマホで撮る。
殆どのことが理解できなくなったが、食事も一人で出来るし基本的な生活全般は、ゆっくりながらもできる。
車椅子も今現在は使用していないようだ。
施設での誕生日パーティーは、多分来週月曜にしてくださるよう。
主任さん、スタッフさんにお礼を言い、義母に又ね、と手を振り、 施設を後にした。
もう、ここにお世話になる事九年、来年の三月で、丸10年になる。
孫たちは、大きくなり、私たちは年をとった。改めて10年の月日をかみしめる。
今日は少し、時間に余裕がある。コンビニへ寄ったあと、近くの公園を散策。遊歩道を行くと白い花をつけた木があった。
近くまできて、木槿とわかる。
あららこんな場所に木槿があったとは、きづかなかった!
公園を出ると、まだ若い銀杏の木が5、6本道沿いにならんでいる。だいぶ黄色に色づいて、今日の青空に映える。やがて濃い黄色が目を楽しませてくれるだろう。
日が随分短くなった。
今日も日中は33〜4度。湿度が低い分、体も楽。
夕方には涼しい風が吹き爽やか。
孫からLINEが来た。
山の端に月が昇る写メ付きで。
「ばあば、今日は十五夜?お月さま、まん丸だけど、名月さんは明日だよね?」
明日は中秋の名月。この村の面白い行事、子どもたちがたのしみにしている「名月さん」
今年はちょうど、土曜日、孫が泊まりの夜。
近所の子どもたちが、各家庭にお菓子などをもらいにやってくる。
ちょっとハロウィンに似た、この風習。コロナで一年は、一旦休止の感じだったが、去年から小規模ながら再開され、多分今年は沢山の子どもたちが、各家庭を訪れるはずだ。
孫は、もう中学生なので、貰う側より、家で子どもたちに、お菓子を配る役目をする…はず。
それとも、うらの仲良しと、去年のように、庭でお菓子を食べながらずっとおしゃべりするつもりかな。
明日の夜も晴れますように。名月が観れますように。