蒲公英の絮

四季折々の花や空の写真と、自己流俳句で日々を綴ります。

彼岸桜、早くも開花

2024-02-18 11:06:00 | 日記









       咲初むる 彼岸桜や 子を待つ夕
















       うららかや 朗らな嫗に 妣重ね








(去年、3月11日に撮影)




























       春の月 海より碧き 深空かな






書道教室へ行く孫娘が、助手席で、「今日の空、ほんとに雲一つないね!真っ青で綺麗で。
あーもったいない!ずっとこの空を眺めて歩きたい!ピクニックに行きたい!ね?」

えっ?
書道行きたくない?
と聞けば、「ううん、書道は行くよ。でもさぁ、凄い空だよね?」

ちょっと笑ってしまうくらい、今日の空に感動している孫娘。
確かに言い表わすのが難しいくらいの美しい空。

孫を送り、その二時間後、教室に迎えに行ったが、空は相変わらず真っ青。
上弦の月が、うつむきかげんに、ぽっかりと。

書道教室の公民館の、隣の神社にお参りして、裸木となってる銀杏の木と、月を撮ったり、花壇のパンジーを撮ったり。
昨日の寒さから一転、暖かな日差しを楽しむ。

今日は、孫、少し遅いみたい。
でも、待つのも苦にはならない。

すると、坂の向こうから、小柄なおばあちゃんが、「桜は咲いてますかぁ。」と私に問う。
ゆるい坂を、登り切り又、「桜はさいてますか?」とおっしゃる。

いくら暖冬でも、桜はまだでしょう、と思ったが、
そのおばあちゃん、「今、友達から電話があって、川辺の桜が数輪咲いてる、って。」
「川までは、私はちょっと行けないけど、この、公民館の桜も、いつも早いの。だからここまで来たんだけど。」

あら、そうなんですか、と改めて、「桜の木」をぐるりと回って眺める。
あっ咲いてる!
確かに数輪。
「おかあさん、こちら咲いてますよ!」
におばあちゃん、嬉しそう。
あなたが居てくれて良かった。
桜って一人で観るより、二人でしょ?

私もつい嬉しくなる。
「おかあさん、て失礼でした。
ずっとお若いですね?」という私に、
私、93歳よ。とおっしゃった。
あなたは?に
71歳です。母は、もう亡くなりました。

「お元気なら何歳かしら?」
必死に頭の中で計算(笑)
93歳で亡くなり、八年経った。

101歳ですね。
あ、じゃ私はまだ若いね。

とても朗らかで、母もこんなふうに、懐こく楽しそうにお喋りしたなぁと思いながら、つい話が弾む。

でも、桜、桜とおっしゃるけど、この公民館のは、確か彼岸桜、あるいは、コヒガン桜という木のはず。
去年、三月、ソメイヨシノに先駆けて、満開だったこの花を、やはり書道教室の送迎の時に、孫と綺麗ね!と激写した。

でも、このおばあちゃんには、「桜」で良いのだろう。
それにしても、昨年より、ひと月近い早い開花。
この後5、6日は、暖かい予報だから、一週間後は、随分咲いているでしょうね。楽しみね、
と挨拶して帰宅されるおばあちゃんを見送った。

孫はまもなく、玄関から出て来て、ごめん、今日は遅くなっちゃった。
ところで、さっき仲良さそうに話してたおばあちゃんは誰?

あら、見てた?知らないおばあちゃん、93歳だって。

孫娘も、驚く。
へぇ、姿勢もいいし、もっと若く見えた!
あっばあばが、年取ってるって意味じゃないよ。
と、フォローも忘れない。(笑)

5、6輪のピンクの「桜」を孫ともう一度眺め、帰路についた。



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