「先輩!ごちそうさまでした。じゃあこれで・・またきまっすう。」
稀代の間が悪い男は、少し目が虚ろになりながら、ふらふらとスツールから立ち上がり
私にそう告げた。
「・・・あれ?バッグがない・・・」
「ないって?どんなバッグ?」
私はバーの照明をフルに明るくし、彼に訊ねた。
「リュックなんですけど・・あ~あ、やっちゃったあ。タクシーかいな?」
稀代の天然ボケの男は、ショックで項垂れながら、呆然としていた。
私は、カウンターのスツールを全部手前に置き、カウンターの下まで丹念に調べたが
何もなかった。稀代の甘えん坊男が喰い散らかした柿の種が数個、散乱しているだけだった。
「・・・どうしよう、困ったあ、、スマホも・・・たぶん、、」
と、すっかり意気消沈した彼は、スツールに両手を置き、この世の終わりのような
情けない顔で呟いた。
その後ろ姿を見て、私は愕然としつつ呆れつつ
稀代のうっかり八兵衛くんに話しかけた。
「○○ちゃん・・・、後ろ!後ろ!君が背負っているバッグって、何?」
「ああっ!何だあ!これですよ、コレ!」
「コレって・・・キミねえ。」
あまりにも小さなリュックではあったが、背負っているバッグに気づかないなんて・・・
「リアルコントやね・・フヘへへ」
一人になったバーで、力なく呟き、苦笑いするべろべろオヤジであった。
稀代の間が悪い男は、少し目が虚ろになりながら、ふらふらとスツールから立ち上がり
私にそう告げた。
「・・・あれ?バッグがない・・・」
「ないって?どんなバッグ?」
私はバーの照明をフルに明るくし、彼に訊ねた。
「リュックなんですけど・・あ~あ、やっちゃったあ。タクシーかいな?」
稀代の天然ボケの男は、ショックで項垂れながら、呆然としていた。
私は、カウンターのスツールを全部手前に置き、カウンターの下まで丹念に調べたが
何もなかった。稀代の甘えん坊男が喰い散らかした柿の種が数個、散乱しているだけだった。
「・・・どうしよう、困ったあ、、スマホも・・・たぶん、、」
と、すっかり意気消沈した彼は、スツールに両手を置き、この世の終わりのような
情けない顔で呟いた。
その後ろ姿を見て、私は愕然としつつ呆れつつ
稀代のうっかり八兵衛くんに話しかけた。
「○○ちゃん・・・、後ろ!後ろ!君が背負っているバッグって、何?」
「ああっ!何だあ!これですよ、コレ!」
「コレって・・・キミねえ。」
あまりにも小さなリュックではあったが、背負っているバッグに気づかないなんて・・・
「リアルコントやね・・フヘへへ」
一人になったバーで、力なく呟き、苦笑いするべろべろオヤジであった。