ネタばれせずにCINEるか

かなり悪いオヤジの超独断映画批評。ネタばれごめんの毒舌映画評論ですのでお取扱いにはご注意願います。

アース

2009年01月28日 | ネタバレなし批評篇
『ディープ・ブルー』のスタッフが再結集し、5年もの歳月をかけて撮り上げたネイチャー・ドキュメンタリー。英国BBC製作の本作品は、『皇帝ペンギン』などのフランス製に比べると(動物の皮膚感まで伝わってくるような)生っぽさがおさえられているので、どちらかというと日本人向けなのかもしれない。

本作品の見所は、大空にはばたく何千羽(何万羽かな?)という渡り鳥や、水しぶきを上げながら大海原を回遊する飛魚の大群、シベリアのタイガを移動するトナカイの群れなどを上空からとらえた大空撮映像だろう。画面が大きくなればなるほどに迫力が増すと思われ、小室哲哉の家にありそうな巨大プロジェクター装置で鑑賞するのがベスト。

集団で象さんを襲う野生丸出しのライオンや、アザラシをジャンプ一番ノコギリのような口でキャッチする巨大ジョーズ、やみくもに象アザラシの群に突入する空腹の白クマなど、迫力満点のハンティングシーンも盛りだくさん。普段比較することがなかなか難しい動物種の体格差をまじまじと実感でき、下手なホラー映画なんかよりショック度は数段まさっている。

渡辺謙のナレーションによれば、このまま地球温暖化が続くと30年後には北極の白クマは絶滅の危機を迎えるという。牛の放屁やゲップが温暖化の主因という説もあり、必ずしも自然エネルギーへの代替が解決策とはいえないらしい。いずれにせよ、神の視点から眺めた地球は誰がどう見てもこの上なく美しく、ガイア的な結論にも素直にうなづかざるをえない圧倒的説得力を持っているのだ。

アース
監督 アラステア・フォザーギル(2008年)
〔オススメ度 

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