佐藤匠(tek310)の贅沢音楽貧乏生活

新潟在住の合唱指揮者・佐藤匠のブログです。

全日本合唱コンクール全国大会in新潟その2

2005年12月08日 00時45分52秒 | 合唱
 コンクール会場から、淀川混声合唱団の練習会場、
東京学館新潟高校へ。

 紹介を受け、一言挨拶。僕だけなので緊張。
指揮者の伊東さんからひとしきり話があり、
その後課題曲から。

「あまり臆せず、自分の歌を歌おう」と心に決め、
あまり様子見をしないように心がける。

 合わせる。


「なにーーーーっ!」(心の声)


 70数名いる合唱団だが、予想以上に皆聴いている。
合わせてくる。驚いた。
この業界長いので、音を聴けば大体はすぐに分かる。
「ああ、こういう合唱団なのか」と思いながら歌う。

 しかし、伝える部分がちょっと弱いというか、
内省的な響きだなとも思った。
すかさず伊東さんから、
様々な指示が。結論を言うと、
「自分の歌を歌おう」ということだったと思う。

 すると、一瞬にして響きが変わった。
より音が自由になった。

 練習では、パートで輪になって歌ったり、
4パート混ざって輪になって歌ったりした。
アンサンブルの練習。
今まであまりしたことがなかったが、
この練習はすごく良い、と思う。
皆さんがあらゆる部分に
耳を澄まし、目を光らせる。
歌っていて痛いほど伝わってくる。
歌うテンポ、ピッチ、ブレスのタイミング、表現など。
沢山の見えない矢印が交差している。
楽しい。

 僕は気にしいなので、
周りの人のしぐさが気になったりする。
首を傾げてる。「あれ、俺ピッチ悪いかな」
こっち見てる。「あれ、俺ちょっと違うのかな」
これはほとんどが、僕が勝手に気にしていただけで、
多分僕の誤解なのだが、
それも元にして、自分の歌を確認しながら歌う。

 ここの合唱団の凄いところは、
大合唱なのに、声自慢する人が
一人もいないこと。
良い声の人は沢山いる。でも、
皆、声が音楽に奉仕している。

「声は音楽じゃない!」

 これは以前田中信昭先生が言った名言。

 自由曲。
 冒頭のグレゴリオ聖歌が印象的。
皆やはり合わせてくる。
控えめだが、確かにそこに”ある”演奏。

 一番やっちゃいけないことなのだが、
楽譜を見ながら間違えること。
最後のアーメンコーラスが、ちょっと紛らわしく、間違える。

「そう、ここ間違えやすいんだよね。僕も前間違えたよ。」

 聴かれてるし、ちゃんと(当たり前か)。
フォローの言葉に感謝。
 
 とにかく素敵な作品。
テキストがいいし、曲もいい。

 団内指揮者に交代し、練習。
細かいハーモニーなど詰めていく。
知り合いなので、練習のつけかたに、
興味津々。
こういう地道な練習、大事だよなと思う。

 練習終了。
とにかく、楽しい。明日の練習と演奏に期待。
明日も楽しみだ。(つづく)