ふるさと!-秋田仙北平野を歩く-

ふるさと秋田の「仙北平野」をくまなく巡り歩き、その写真とエッセイを掲載します。

★「東光山」(秋田・由利本荘市)に登る(その1)

2020年10月30日 | 山・麓歩き

<「東光山」の案内板>

●出かけた日:2020年9月29日(火)

●「東光山」の位置

●歩いた足跡(ログ)(道のり:6.2km)


(以上の地図:国土地理院)

 今年は6月20日(土)に「秋田市」郊外に聳える「太平山」へ登って以来、長雨や暑い日が続き、しばらく山には足が遠のいておりました。9月に入ってからも非常な暑さが続きましたが、中旬になってようやく涼しい日が訪れるにようなり、山登りにはふさわしい陽気になってきました。

 さて、どこの山に登ろうか、「太平山」は体力的にだいぶきつかったな、もう少し楽に登れる山にしようか、などと考えながら「秋田県」の山のガイドブックをめくっていると、県の南部、日本海沿いにある旧「本荘市」(現「由利本荘市」)の市街地の東北東10km程のところにある「東光山」が目にとまり、頂上からは「本荘」の街や日本海が望めるとあり、標高は594mなのでそんなに難儀しなくても登れるかな、とも思い、久しぶりの山行(というほどでもありませんが)はこの山に出かけることにしました。

 日中もだいぶ涼しさが増してきた9月下旬の晴れた日の朝、だいぶゆっくりめに家を出ました。

 それでは本文に入ります。

 我が家の前を走る「国道105号」(「角館街道」)は、「大仙市大曲」からは「日本海」沿岸の旧「本荘市」に向かって西に延びている(位置図を参照)。この道を一時間近く車を走らせ、「本荘」の街の少し手前、旧「大内町岩谷」から「県道69号」(地図の黄色線)に入り、今度は東に戻り返すように進む。「赤田の大仏」で知られている「長谷寺」を過ぎてしばらく行くと、県道脇に「東光山」の大きな案内板がある。

(「県道69号」沿いの案内板)

 ここから川(「赤田川」)沿いの道を1.2km行くと登山入口とある。

 その上の写真の中に、「傾山(カタガリヤマ)」、「黒森山」、「笹森山」、「東光山」、「仏洞山(ブットウサン)」が「赤田の五峰山」と呼ばれ、「赤田」の「是山和尚」(「長谷寺」の創建者)が開いた山との説明書きがある。

 ところで、この案内板には「東光山」の標高は592.6とあるが、地理院地図には594mと記載されている。小数点以下の数値がある前者の方が正しいのであろうか。

 また、右上隅に「登山コース往復で約2時間30分」とあるので、これはだいぶ楽な登山だなと思ったが、実際登ると、私の足では登りだけで2時間、往復で3時間半程かかってしまった。

 県道から分かれて「赤田川」沿いの道を少し走ると、今度は「登山口まで800m」の案内板がある(ログ地図に標高92mの記入があるところ)。案内板が示す方向を見ると、車が通れるか心配になるような細い砂利道が延びている。しかし、登山口までは車が行けるという意味だろうと解釈し、そろそろと慎重に運転しながら先に進む。

 少し行くと、道幅がやや広くなっているところがある。

(歩き始めた場所「P」)

 この先も車が通れる道が続いているが、その道に車が止められている。その車が無ければまだ車で行けるのに、と思いながらも、先ほどの分岐からでも800mしかないのだからと思い直し、ここに車を置いて歩き始めることにする。

 置いてあるリュックの肩掛けに赤いものが見える。6月の「太平山」登山で相当ばてたことを反省して、歩きながらでも随時水分補給できるようにと、初めて付けたドリンクホルダーである。8月末に「モンベル秋田美郷町店」がオープンし、行ってみたいという妻と出かけて買い求めてきたもの。

 さて、歩き始め、止めてある車を過ぎて少し行くと、道はこんなになっていてびっくりする。

(崩落していた道)

 この夏はかなり強い雨に何度か見舞われた。渓流がここで大きくカーブしているので、道が崩落したのであろう。幸い、左手の杉林の中を通って先には行けるようだ。

 その林の中で、おばさんが一生懸命何か採っている。近づいて見ると「ミズ」である。見回すと林の中一面に太くておいしそうな「ミズ」が生えている。

 そのおばさんに「この道は東光山へ登る道か?」と訊いてみる。すると、おばさん、「そうだ」とも、「そうでない」とも答えず、少し首をかしげてから「山登りか?」と訊き返してくる。そして、「私も上まで行って今帰って来たところ。先の方で道が二つに分かれていて、そこを左に行ったら、景色が見えるところがなくて引き返して来た」との話。「東光山」は展望が開けているはずなので、「このおばさん、どこまで行ってきたのだろう」と思いながら別れ、右手に渓流の音を聴きながら奥の道を進む。

 少し行ったところの左手が原っぱのようになっている。

📷001:道脇の田んぼ跡

 奥から来たところ。この原っぱ、よく見ると田んぼ跡だ。ログ地図にもこの辺り田んぼのマークが記されている。草の状態を見るとある程度管理されているようだ。

 緑の中に埋没して見えにくいが、中央やや右寄りに古くなった立札が立つ。「光」の字が残っているところを見ると、「東光山」への案内のようだ。

(その2に続く)


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