2001年の夏
父と「阿蘇山 中岳 第1火口」へ
あの当時は、まだまだ元気、左には「避難壕」が
「長陽大橋」から深い渓谷を眺めていると
父が、言ったことを思い出します
この下に温泉があって、お前をよく連れて来たな~ と
※昔、白川と黒川の合流地点に湧いていた「戸下温泉」
1979年(昭和54)着工の立野ダムにより廃泉となったそうです。
南阿蘇 長陽村の「そば道場」で、父が好きなお蕎麦でお昼にします。
今日泊まるのは、阿蘇五岳の一つ、鳥帽子岳に湧く「地獄温泉 清風荘」。
古くから湯治場として栄え、200年以上経っています
江戸時代には、熊本藩士のみに入浴が許されたという格式ある湯場です。
【せいふう荘 震災・被害・復旧・復興】
2016年4月の熊本地震の震災被害を受けて復旧
2ヶ月後の6月に土石流の被害を受け、宿に通じる道が閉ざされます。
明治時代からの建物の8割が壊滅的な被害をうけ
地獄温泉の長い歴史が止まってしまいました。
奇跡的に「すずめの湯」は被害から逃れ、コンコンと湯が湧き続け
平成31年4月にシンボルである『すずめの湯』の復活、営業開始
令和元年11月に元の湯、たまごの湯がOPEN。
令和2年5月末にレストラン、フロント棟がOPEN。
宿泊棟も2020年9月下旬を皮切りに徐々にOPEN予定です。
※屋号も「地獄温泉 清風荘」から『地獄温泉 青風荘』へと変わりました。
◉奇跡の温泉『すずめの湯』
生まれたての源泉に浸かる『奇跡の温泉』
『すずめの湯』の浴槽は源泉です。
足元からぷくぷくと源泉が湧き出ているのを感じられます。
加温加水もせず、人が入れる状態にあるというまさに奇跡の温泉。
その鮮度の良い温泉成分は、入ってすぐじんわりと肌に染み込むのを感じられます。
湧く場所によっても泉温が異なり、まさに源泉に浸かるという醍醐味を味わえます。
父もご満悦、こんな日もあったっけ
震災前の地獄温泉には3つの名物温泉がありました。
①奇跡の温泉「すずめの湯」
②「仇討の湯(あだうちのゆ)」
③「元湯」、大きな梁の古風な木造りの湯船です。湯は白濁。こりゃ たまりません。
「仇討の湯」は男性露天風呂を望む、高台にあり
女性が男性を覗き返すユーモアあふれる温泉です。
夕食は、「曲水庵」の別棟で
山の幸や清流の恵を炭火で焼いて、囲炉裏を囲みます
細川藩の水車小屋や古民家を移築するなどして造り上げた曲水庵。
囲炉裏席に囲まれた曲水庵の中央には水路が流れ
そこをどんぶらこどんぶらこと料理が流れてくるという面白い仕掛け
テーブルの前で水流が逆流し、桶が止まるようになっています。
囲炉裏にくべられた炭の香り、昔懐かしい土間と裸電球が灯り
野趣豊かな阿蘇を堪能する囲炉裏料理です。なつかしか~
当時の見取り図を見ながら
弟夫婦とも祝った、「古希祝」を思い出し
被害前の「清風荘」を懐かしみ
新しくなった「青風荘」に
普段の生活に戻ったら必ず、伺いましょ。
2001.7.4-5
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