私にとってお気に入りの逸品。
退職時、福岡に住む後輩からいただいた
「小石原焼」のコーヒーカップとお皿とそば猪口のペアセット。
筑前 小石原焼(こいしわらやき)は
「福岡県朝倉郡東峰村」にて焼かれる陶器です。
1682年に、福岡藩3代藩主 黒田光之が伊万里から
陶工を招いて窯場を開いたのが始まりです。
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特徴は、てんてんとついた「飛び鉋(とびかんな)」模様。
化粧土をかけた皿を「ろくろ」で回転させ
鉋で削りとり模様を作ります。
皿に当てた反動で鉋が飛び跳ねるので「飛び鉋」と呼ばれています。
このシリーズは、「三彩」いわれています。
飴釉・緑釉・透明釉の3釉薬を掛け飛鉋文様にて
鉄分の多い小石原の陶土と天草陶石の温かみのある白化粧土との
コントラストをいかした器です。
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後輩の友人である作家は、「まるた窯元 太田剛速さん」
「高台(こうだい)」に「〇た」の刻印が押されています。
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「そば猪口(ちょこ)」にひびが入った時も、
接着パテで「ひび割れ」をふさぎ
「金つくろい」をして、大事に使っています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/99/905fb0f8965995eeab45a4df8b83eda4.jpg)
皿のふちが二つに割れてしまったので、「金色真ちゅう粉」を使いつくろいます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/11/84/74f965cca2684ffa6d97f4edfd96d711.jpg)
「接着パテ」は、A剤とB剤を同量混ぜて接着します。
まる1日乾燥させ、余分にはみ出たパテを削りとります。
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「純金粉(丸粉)」は、0.3gで4500円もしますが、普段使いの器なので「真ちゅう粉」で代用します。
微細な部分をなぞるので「面相筆(めんそうふで)」を使います。
「ふぐ印新うるし(本透明)」に「金色しんちゅう粉」を混ぜ、接着面をなぞります。
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完成です。
金継ぎと見まがうほどの、真ちゅうの淡い光沢が映える一品になりました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/ee/896183f191910e2c9fc89b60765297e7.jpg)
扱いやすい材料を使い、初心者でも容易にできます。
" 割れた器にふたたび命を吹き込み、つくろいの跡を新たな表情として愛でる "
" 遊び心とおおらかさに満ちて、日々のくらしをちょっぴり彩ります "
※専門家の「金継ぎ」とは、「本漆や純金」を使い、漆で接着し、継ぎ目に金粉を蒔いて飾る修繕法です。
※「漆(うるし)」のかぶれは相当なものです。(経験者弁)
孝 ありがとう 毎日大事に使っています。