年末年始、テレビでは多くのバラエティー特番が放送されます。楽しみな番組もありますが、なかには笑えないものも。芸能人が大きな穴に落とされるなど痛みや恐怖に苦しむ人を周囲が嘲笑する場面は、特に嫌な気持ちになります。
以前は受け流していたモヤモヤに、はて?と疑問を持ち、意見を言うことが増えました。結婚後は女性が男性の姓に変えることを当然の前提として話されることも、その一つです。
婚姻時に同姓にするか別姓にするかを選べる「選択的夫婦別姓制度」。導入を求める声が年々高まっています。総選挙で自民・公明の与党が少数となり、実現するチャンスが生まれています。
法務省の法制審議会が同制度の導入を答申し、法案が準備されたのは30年近く前のことです。実現を阻み続けるのは、自民党を中心とした古い家族観に固執する人たち。「家族の一体感を損なう」と主張します。夫が一家の代表で妻はその「付属物」―男性優位を当然とする価値観にしがみつき、切実な願いを妨害しているのです。
両親が別姓の20代の人の言葉が印象的でした。「名字が違っても大切な家族。なぜ他人が『子どもがかわいそう』と決めつけるのか。早く法律ができて、家族で姓が違うことも当たり前になればいいのに」。
夫婦で同じ姓を選ぶことを否定するわけではありません。望むのは希望者が別姓を選べるようになること。自分を大切に、他者の人権も尊重し、多様な生き方が認められる社会へ。さらに前進させる年にしたい。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます