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実態との乖離に懸念

2024年04月27日 13時55分42秒 | 一言
入管法改定案 本村氏質問に参考人

(写真)参考人に質問する本村伸子議員=26日、衆院法務委

 入管法・技能実習法改定案の参考人質疑が26日の衆院法務委員会で行われ、日本共産党からは本村伸子議員が質疑に立ちました。

 改定案は、現行の外国人技能実習制度から「育成就労制度」へと名前を変え、農業と漁業の分野に派遣労働の仕組みを導入します。

 本村氏は、日本人労働者から技能実習生に置き換え、「安価な労働力」扱いしてきた問題を指摘し、「公正な取引ルールの強化、中小企業を応援し最低賃金の引き上げなどが必要ではないか」と質問しました。

 国立社会保障・人口問題研究所の是川夕国際関係部長は、技能実習生は「安価な労働力」として受け入れられやすいと指摘し、「ディーセントワーク(働きがいのある人間らしい仕事)を広げていくことが非常に重要だ」と主張しました。

 現行法では、労働基準法違反や暴力など「やむを得ない事情がある場合」のみ、職場を移る「転籍」ができます。改定案は「転籍」の範囲を拡大し、「本人の意向による転籍」ができるとしていますが、一つの業務で「1~2年」働かないと転籍できません。本村氏は、さらに日本語能力・技能要件を設けることの妥当性について質問しました。

 上林千恵子法政大名誉教授は「技能実習制度は『国際貢献』と言いながら、実習生を労働力として受け入れてきた(制度の)乖離(かいり)がある。今回も『転籍』と言いながら厳しい規制があり、そう簡単にはいかないのではないか」と懸念を示しました。本村氏は、「転籍の空白期間で生活保障がなければ『絵に描いた餅』ではないか」と指摘しました。


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