桜の木…。

いらない誕生日に記念日やハレの日の数々…。

楽しみにしていた日々は殺人犯のせいで余計な日になった。

余計な寿命はあとどれだけなんだろうな？50年くらい一気に巻いてくれたらいいのに。

日付が変わった瞬間に一番そばでおめでとうと言ってくれて、どんなに忙しくても全力でお祝いしてくれたカズは一体どこへ…？

疲れた。

やっと晴れた今日、自分へのプレゼントは何もしない安息日…って訳にはいかないのが自営業の悲しいところ。さて、今日の仕込みは何から？

全身が痛過ぎて、頭の中はパンクしそうなくらい懸案事項があって…。

怒涛の3月…ここまでよく来たなと思う。

…あと一つ重たい冷蔵庫を運ぶ。

そもそも女性がやることじゃないことばっかり。結局、いつも彼のやらかした後始末をしている私、何だかな。

あ、そう言えば4年前の誕生日も悲惨だったな。新居の契約が直前で見送りになって…余計なこと思い出した…思い出すだけで気分が悪い、あれ何だったんだろ？無駄な苦労してばっかり。

あの妨害がなければ彼が犬死にすることもなかったかもしれないのに…。って関係ないあれやこれや全てが憎い。

彼が見れなくなった2度目の桜、今年はまだ先みたい。

去年の桜、あとほんの少し生きていたら自分で植えた桜を見る事が出来たのに、あんなに働いたのに、そんなささやかなことすら叶わない運命。

目を瞑って少しでも休めたらいい…休みたい。

成城店閉店のお知らせ…。

最終日は「チョコプリンください〜」と元気にやって来る幼い兄弟…成城を離れた常連さま、友人…はたまた勝俣先輩効果で遠くは愛知県から…色々なお客さまがご来店くださいました。

閉店のお知らせ　～11年間ありがとうございました～

 

皆さんにとってチーズプリンは…タコライスは…お節料理は…当店はどんな存在でしたか？

 

誕生日は有名パティシエのケーキじゃなくて当店のチーズプリンが良い！って言ってくれたあの子…地元の物をお祝いしてくれた皆様にお返ししたい…と当店の商品を出産内祝に使ってくれたファミリー…初めてのお使いで瓶を返却に来たあの子…

11年の時を経て皆大きくなったね。皆の成長は私達夫婦にとって親戚の子ども達のようで、いつもお会い出来るのが楽しみでした。

 

海外出張の帰り、修学旅行から帰って来た時、お嫁に行って里帰りした時、お母さんのお味噌汁じゃなくて1番最初にタコライスが食べたい！と言ってくれた皆さん…冗談でも嬉しかったな、ありがとう。

 

お節はティンラのものに決めている…有名店や百貨店のありとあらゆるお節を食べたけれどティンラのが1番美味しい！と毎年ご注文下さったお客さま、本当にありがとうございました。

 

味の記憶って残るよね…。

どうか記憶の片隅に…彼が生きて来た証、忘れないで下さいね。

 

私達夫婦には何の落ち度もなかったけれど、命を奪われ、ウェブストアを奪われ、また一つ日常が奪われる事になりました。いつもそばにいる最愛の人が居なくなり、日常が奪われるってこれ以上辛く苦しいことはないです。

 

こんな形で殺人犯のせいで潰れてなくなっていったお店があったことを、私の無念をどうか忘れないでください。

 

地元の子ども達の中に将来、国を動かすようなお仕事に就くようなことがもしあったら、悪い事をした人間がきちんと裁かれ償う健全な社会になるよう、この国を変えてください。

 

11年間、応援ありがとうございました。皆さんに会えてとっても幸せでした。こんなに応援してくれて優しくて力になってくれる方々は日本中探しても絶対にいない、日本一のお客さまだと思っています。

 

命さえあればまたどこかできっとお会い出来ると思います、皆さまどうかお元気で…。

 

私が頑張れる原動力だった、彼がずっと会いたかった方に会えた方がもしいらっしゃいましたら、どうぞよろしくお伝えください。

 

これからはいつまで続くかはわかりませんが、町田の方で細々と店舗運営して参ります。

 

ありがとうございました。

 2024年3月    ティンラ成城　店主2号

 

 

 

成城店最後の日…。

とりあえず通常運転は今日が最後…。

11周年の花…。

11周年お祝いのお花が届く…。

10周年を目前に殺され居なくなってしまった彼の穴を埋めれるはずもなく、ただ進むも引くも地獄のような時間が永遠に続く。

事故の事、お店のこと、家庭のこと…心身共に蝕まれながら立ち回ったけれど、結局経営もままならず、12周年を成城で迎える未来はなくなった。

でも心を寄せて下さる友人やお客さま、支えてくれる家族があって今日もなんとか立っている。

生きている事、呼吸する事が苦しくて時々、本当に身体に穴が開いているんじゃないかという錯覚に陥り慌てて心臓の辺りに手を当てる。

自殺という道を選ぶ人に今まではどうして？と思ったりしたけれど、それもその人の権利でその人にとってはそれが最善で、周りがどれだけ否定してもそれは大きなお世話なんだと思う。

何故、事故に遭った時に一緒に居られなかったのだろう？

何でこんなに苦労ばかりするんだろうな？努力って必ずしも報われることはないし、幸せって平等じゃない。

私が何をしたと言うのだろう？

もう身体はボロボロ…この後の移転作業でまたどれだけ身体が傷めつけられ、気を揉んで精神崩壊するんだろ？

いつになったら彼が居た時のようにぐっすり眠れる日は来るのだろう？

卒園式…。

本年も暖かい春の日に門出を迎えた地元幼稚園の卒園式のお手伝い、コサージュ作りをさせて頂きました…。

カズが居なくなってしまい、食べ物屋さんは私がやりたかった事ではなかったので、目標を失った私はふと立ち止まり、時々何をしているんだろう？と思う事があるのですが、このお仕事は私のアイデンティティ…若かった日に培った技術は色褪せない…。

その昔、バブリーOLだった私は毎晩飲み歩いて終電やタクシーで帰るような日々を送っていたのですが…ある時、これじゃあ何も残らないなぁ、と一念発起して通い始めた日比谷花壇のフラワースクール。週2で丸6年、「ヒビヤフラワーアカデミー」に通いました。

表参道のスクールに卒業展は恵比寿ガーデンプレイスガーデンホール、卒業式は帝国ホテル…と何もかもがキラキラだったなぁ。

（余談ですが、今は亡き私の母とカズが初めて会ったのも卒展会場でした…）

もう一度大学を卒業出来るほどの学費を注ぎ込み、ハマりにはまって次はアカデミーと姉妹校だったフランスリヨンにあるフォルマフルール校に留学しようと考え、学費を貯金している頃に彼に出会いました。

何を血迷ったか彼は「一緒にフランスに着いて行く〜！」なんて言っていたのですが…今だったらどうにか出せそうな学費300万と滞在費200万のハードルは高く、貯金していた学費は気がついたらウエディングドレスに化けていました…。

留学は恋に落ちてしまい挫けてしまったけれど、形を変え、こんな風に仕事になっているのは本当にありがたいこと。彼はいつもこれはすごい技術だよ！って褒めてくれていたのだけど、10年近い年月の中で何人の園児さんの晴れの日に携わる事が出来たのかな？なんて考えたりします。

実際に園児さんがコサージュを着けている姿は見る事が出来ないのだけれど、いつも対応して下さる園のKさんが式の準備でお忙しい中、昨年の卒園式のDVDの中の担任の先生が卒園生お一人お一人にコサージュを着けている映像等を見せて下さりまたまたウルっと来てしまったのでした…。

…そして、大仕事を終え、やれやれと思って店に帰って来たところ…絶妙なタイミングで常連さまからお茶の差し入れが！

何でわかったんだろう？優しいお気持ちもまた加わってか妹と「あったかいね、美味しいねぇ…」とひとたび安堵しながらこれ以上ない美味しいお茶を頂いたのでした…。

ご卒園おめでとうございます…。

#ティンラ成城 #成城学園前#成城#幼稚園#卒園式#春の花#コサージュ#生花コサージュ#フラワーアレンジメント#insetagayam #ラン#スプレーカーネーション#日比谷花壇#ヒビヤフラワーアカデミー#HFA#フランス#リヨン#恵比寿ガーデンプレイス#ガーデンホール#帝国ホテル