オークの木の下で

成城7丁目の小さなお店「ティンラ成城」の日々を綴っております

お中元…。

2024年06月30日 14時20分00秒 | プリン
今年も一年の半分が終わり。カズが殺されて一年半。夢に出てくる彼はいつも死んでいる。葬儀の弔問客が途切れない夢や遺体を前に泣いている夢。それが、今朝見た夢は傷だらけの彼が「どうしたの?ごめんね。」と帽子を被ったいつもの格好で私の目の前に現れる夢。何故か歯が真っ黒でビックリして飛び起きる。

1日の間で起きた瞬間が一番嫌い。現実はやっぱり変わらなくて幻滅し途方に暮れる事から1日が始まる。こんな事が一生続く。

最近思うのは殺人犯がせめて誠実でまともな人間だったらな、と思う。加害者としてはこれ以上ない悪質な相手。こんな人間がのうのうと日常生活送っているなんて許せない。

ある被害者遺族の方は加害者とその両親の謝罪が何度も何度もあって、絶対に許さないけれど、心は動かされたという話。
そういうもんだよな、と思う。
被害者家族からしたら謝罪と償いで多少は心のバランスが取れるというものだ。

残念ながら日本には逃げ勝ちで被害者家族にとって納得するような加害者の償いもなければ被害者の補償もない。謝罪は強要出来ない、だって。笑った。

違うものを探していたら、行方不明だったノボリが出て来た。

毎日毎日がわからないながらも、お中元商戦スタート。成城でいつもお中元、お歳暮は地元の物、ウチの商品に決めている、って送り続けて下さったお客さまの面々が浮かぶ…。皆さん元気にしていらっしゃるかな?果たしてこの地で需要あるのかな?

本当に毎日毎日がわからない。
カズが死んだ場所は何事もなかったかのように車が行き交い、殺人犯は日常生活を送り、社会は回る…。

#ティンラ成城#鶴川#成城#プリン#プリン沼#プリン部#プリ活#大蔵町#お中元#夏のギフト
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成城という場所…。

2024年06月22日 20時54分00秒 | びんづめ

先週は毎日のようにカズに縁のある方や成城のお客さま、友…と懐かしい面々が訪れる嬉しい一週間だった。

いっぺんに会ってしまうのが惜しいな、と思ってしまうほどに。


私の初サルサはそんな方々がまとめ買いをして下さり、あっという間に売り切れた。

カズを知る皆に会えると嬉しくて…でもお別れするときが切なくて、お見送りをするとたまらなく悲しくなって泣いてしまう。私の帰るとこ、どこだったっけ?なんて思い、一人だけ取り残されたような気分になる。


カズはすごいなぁ、と思う。

こうして時間を作って来てくださる方々は皆、カズのことを大事に思っていてくれる。


特に成城のお客さまは何故わざわざ足を運んでくださるのかな?といつも考える。自分だったらなかなか出来ないだろうな、って思うから。


これからお店やさんをやってみたいというチャレンジャーがいたとしたら、成城に出店したら良いのに、と思う。お客さまのお人柄は素晴らしいし、周りに広めてくれるし、様々なチャンスが舞い込んで来るし、困った時は家族のように力になってくれる…こんな方々は日本中どこ探してもいないと思うから。


こんな状況になっても、笑っちゃう程に順調に大きな仕事が次々に舞い込んで来る。カズが健在だったら涙して喜んだだろうな、本当にビル建っただろうな、って思う。


それが今はただのプレッシャーになり、泣く泣く諦めるか…無理して今更身を粉にして働いて稼いで一体何になるの?と、考えれば考えるほどわからなくなって、変わり果てた生活にイライラして生きるのがホトホト嫌になる。


誰かに話せば、出来る範囲でやれることを…って言われるが、そんな事は百も承知。


そう簡単に割り切れないのは、人には心があり、カズと私がこれまで築いて来た道のりの上に今があって、これから先、どこまで上り詰められるのだろう、という所で赤の他人に命奪われただけでなく、全てを壊され、その張本人が何も償わず生き続け、納得の出来る補償なんてされないから。


心穏やかに過ぎる時間なんてあるわけない。


#ティンラ成城#鶴川#成城#大蔵町#タコライス#サルサソース#サルサ

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サルサソース…。

2024年06月08日 21時15分00秒 | びんづめ
初めてサルサソースを仕込んでみた。

毎週カズが作っていたこだわりのトマトを使ったサルサソース。酢の香りが食欲をそそる…。決まって私がいい匂い!って言うと、そう?オレにはわからない、って毎度同じ会話をしていたような…?





最後に分量外の塩を入れるのだが、この追い塩をすることによって尖った味がまろやかに変わるらしい。変わったのわかる?…とたまに味見をさせられていたのだが、全然わからない!といつも何も考えずに答えていた。

なのに、彼が居なくなり、わかるしかない状況になったら、本当に不思議なことにその味変がわかった気がした。

本当は私より彼の味に詳しい成城のお客さまに味見して頂きたかった…。

彼が亡くなった後、休止していたタコライス。昨夏、復活の声が大きく、復活させようと奮闘していた頃、正式に追い出される事が決まり、私の中で何かが音を立ててプツンと切れた。ならもういいや、いいです、やーめた、それどころじゃなくなった、って。

親友のひろきくんも弔辞の時に言っていたが、大学時代のスキューバダイビング研修で沖縄を訪れた時に食べたタコライス、レストランをオープンして、この美味しい食べ物を世に広めたいって、彼とお付き合いを始めた頃、23才の彼は少年のように目を輝かせ、熱く語っていた。対する私は結婚する訳じゃなしに好きにしたら?くらいに思っていた。

事実、今ではメジャーなタコライス、クロスブレッドキッチンを始めた22年前、蛸ご飯?なんて言われることもしばしば…。

改良を重ねブラッシュアップしたカズのタコライス、多くの著名人にも愛された味、沖縄出身のお客さまに沖縄のタコライスより美味しい、沖縄を旅行したお客さまが現地のよりティンラの方が美味しいと言ってくれた味。

私の人生はコレに振り回されたな…。こんな未来がわかっていたら、独立開業なんてやっぱり反対しちゃうかも?…でも夢は応援したかな?…でも殺されちゃうならやっぱり生きていて欲しいから反対?…もう、わからない。

まさか私が作る日が来るなんてね。もう止めようと何度も考えたが、いつの日かカズじゃなく、私が作ったタコライスを食べたいと背中を押してくれた唯一の人、奈々ちゃんのために…。

独立開業の原点…とりあえずサルサソースの復活。タコライスはそのうちね。

…でもやっぱり成城に帰りたい

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