みいのしっぽ

毎日の暮らしの中でうふふって笑っちゃうことを書いていきたいです。

眠い町

2013年11月12日 | 小川未明 小説研究会参加



   11/10で終わってしまいましたが 高田図書館内の小川未明文学館にて展示されていました


  



   堀越千秋さんが書いた眠い町の原画は すばらしかった。。


   ちょっとだけ シャガールを思わせるような絵  原画の下にはその場面の文章が


   右側には 堀越千秋氏自身の言葉が添えられていました  見れて良かった


   夏のミュゼ雪小町での展示もみたんだけれど・・・・


   小埜先生のお話を聞いた後 この原画を見るときもちは またちがうものでした





 小川未明文学館講座の第二回は 上越教育大学の小埜先生の講座でした


   題    小川未明「眠い町」とその周辺


   雨が激しくふる 日曜日の午後にもかかわらず 大勢参加されていました



   小川未明の眠い町 を読んでいないと まったくわからないとおもうのですが


    未明が眠い町を書いたのは  大正3年  この年に長男が亡くなっています


   いままでの私の解釈や人から聞いた感想は 自然破壊 環境汚染への未来人に対する警告。


   しかし 小埜先生は4つの違ったとらえ方を 考えてくださいました


 1 自然破壊 環境破壊への警告。近代の人々の疲労 虚偽の生活 自然・田舎の大切さ


 2 世界に広がる文明開化へ警鐘をならす 個人と国家の問題 第一次世界大戦をふまえて

 3 高田の町と 眠い町 周回遅れでやってきた裏日本の近代化 未明・出稼ぎ・奉公人

 4 人も変わる 町も変わる 変転する人の運命のように すべては変化していく


  このとらえ方を一つづつ解説してくださいました


  私は3番目の高田の町と 眠い町の関係性がとても心にのこりました


  明治40年代は大きく高田が変わった時代 発電所ができ電気が身近になる


  直江津~高崎に鉄道が通る 高田が市になり 第13師団がやってくる


  明治34年に東京の早稲田大学に入るため 上京した未明(19才)


  十数年たって故郷に帰ってきたときの あまりの変貌に唖然としたんでしょうね


  子どものころ遊んだ山や川 町の裏道や畑・・・どんどんかわっている


   自然を愛していた 故郷を愛していた未明の目に心に映った風景。。



   眠い町は 高田の町だった・・・・


  眠い町の最後の文章


    この有り様を見ると あまりの驚きに 少年は声をたてることもできず


    驚きの目をみはって いっしょうけいめいにその光景を見守っていました



   まさに その時の未明の心境なんだろうなあ。。。




     小埜先生の講座 出席してよかったです


    一つの作品を その時代背景 作家の人生 環境などと照らし合わせてみる


    こうゆう風に作品を読むって 大事なんだとおもいました。  

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