釋超空のうた (もと電子回路技術者による独断的感想)

文系とは無縁の、独断と偏見による感想と連想と迷想!!

及び釋超空のうたとは無縁の無駄話

雑談:映画『冒険者たち』(1967年、ロベール・アンリコ監督)

2013-05-25 09:37:44 | その他の雑談
かなり前に観ている映画だが、断片的にしか覚えてないので、一応録画しておいたのを観た。映画好きなら誰でも知ってるだろうからストーリーは省略。

もはや若くはない男二人と女一人の、夢と友情のお話。男女の仲が、どうのこうのという鬱陶しいモノとは無縁な一種の御伽噺である。

小難しい理屈もなく、ケレン味もなく、かと言ってハリウッド映画のヤボな説教臭さもなく、さらりとした気持ちよい余韻が残る。フランス映画らしい品の良さも心地よい。

アラン・ドロンの甘さが、リノ・バンチェロの渋さにうまく溶け込み、ジョアンナ・シムカムの内向的な控えめさと混合していて、それが、かれらの友情の透明さとなっている。

観る者に一陣の心地よい薫風を感じさせる佳品である。ラストの結末も、かれらの友情の証(あかし)であり、人間嫌いな私も、かれらが好きになるのであった。残念ながら映画の世界だが。