私の『本棚』はダンボール一箱だが (数年前、専門書を含めて、ほとんど捨てた) 其の中に残っている数少ない、非理系の本の一つが掲題のエッセー集である。
我が愛読書の一つと言っていいだろう。まさに、夏、読むのに最適な本である。
石原慎太郎と言えば、あの強面の意地悪爺さんの顔を不愉快に思う人が多いだろう。
私は政治に関心がないから其の方面の彼については、どうでも良い。 嫌いな人は勝手に嫌うがよい。
***
此の本は彼の若き日の夏の体験が書かれている。
その体験での彼の視線は、他の人がどう思うが私には実に新鮮であって、其処には青臭い文学青年とは全く異質のものがある。
それを文学と呼ぼうが何と呼ぼうが、此れもどうでもよいことだが、海というものの不気味さと底知れなさが直截な体験として書かれている。
「おか」の鬱陶しい人間関係しか知らない輩(やから)にとっては、全くの別世界が海であって、著者は其の世界の光と闇の体験を語っている。
ショート・ショート風の短いエッセー集だから、このクソ暑い日の午後、この本を読んで海の『闇』に触れるのも一興だろう。
我が愛読書の一つと言っていいだろう。まさに、夏、読むのに最適な本である。
石原慎太郎と言えば、あの強面の意地悪爺さんの顔を不愉快に思う人が多いだろう。
私は政治に関心がないから其の方面の彼については、どうでも良い。 嫌いな人は勝手に嫌うがよい。
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此の本は彼の若き日の夏の体験が書かれている。
その体験での彼の視線は、他の人がどう思うが私には実に新鮮であって、其処には青臭い文学青年とは全く異質のものがある。
それを文学と呼ぼうが何と呼ぼうが、此れもどうでもよいことだが、海というものの不気味さと底知れなさが直截な体験として書かれている。
「おか」の鬱陶しい人間関係しか知らない輩(やから)にとっては、全くの別世界が海であって、著者は其の世界の光と闇の体験を語っている。
ショート・ショート風の短いエッセー集だから、このクソ暑い日の午後、この本を読んで海の『闇』に触れるのも一興だろう。