独断と偏見のＣＭ批評

ＣＭが好きな私。
去年くらいまでのお気に入りは、スタッフサービスのＣＭだった。
いろいろなバージョンがあるが、どれも面白くて秀逸だった。
ところが、今年になってなんだか面白みに欠けるパターンになってからというものつまらないなぁ、と思っていたそんなある日。
耳に残るメロディー。
南天のどあめ～
最初は気にも留めずに、聞き流していたのだが。
あるとき、まじめにＣＭを見ているといくつかのバージョンがあって、歌詞が面白いことに気がついた。
そのシチュエーションの作り方に感心してしまった。

一方、それに反して
「そのモデル、変だろう！」とつっこみたくなるＣＭ三つ。
花王のエコナ、ヴァンホーテンのココア、ソフトバンクのテニスバージョン。
エコナは中年にさしかかるサラリーマンの夫の身体を気遣って、サラダ油をエコナにする、という筋書き。
サラリーマン役の夫はまあいいとしても、奥さん役の女性が変！
美しすぎるのだ。
生活感を一切排除したようなモデルオーラが漂っていて、子どもを連れての買い物姿も、料理している姿も、まるっきりそぐわない。
貴女に似合うのは、都会の真ん中の高層マンションでの一人暮らしよ、と言わせたくなるような超美人。

またヴァンホーテンココアのＣＭはといえば、ほっこりココアを飲んで和むようなタイプではなくて、なんか影を持った謎めいた美女。
手に持つマグカップには、あったかいおいしそうなココアが入っているとは想像しがたい雰囲気である。
見た瞬間、
「これ、ココアのＣＭとしては失敗よねー！」と断言してしまった。

キャメロン・ディアス、ブラッド・ピットで知られるsoft bankのＣＭであるが、最近登場した訳のわからない集団のＣＭ。
年齢不詳の美女たちが、お揃いのウエアを着ていることから、同じサークルか部活仲間という設定なんだろうけど。
テニス帰りにしては、妙にメイクが整っていて、能面のように美しい。
「あんたたちは、一体いくつの設定なのよ。」
と画面に向かって問いかけてしまいそうである。
美人をそろえたらいいってもんじゃないでしょうが。
ＣＭとして見ていて不快な3本。

そんな面白くないＣＭを見た後に、富士カラーの「イナバウワー」をみたら、すっきり爽快。
まずいコース料理のあとに、とっても美味しいデザートがでたような気分にしてくれる。来年年女である私も、このアイデアをいただいて猪のお面をつけて登場しようか、と思ったくらい。
それって、どんなＣＭよりも面白くなくて、石を投げられそうだけど。