もう何年も高齢者施設で過ごす姑。持病であるパーキンソンと闘いながらの日々である。
入所当初は、シルバーカーを押しながら歩けていたが、最近は骨折したこともあり、ほぼ車椅子での移動になっている。
本人が望むことはただひとつ。
自分が住み慣れた自分の家に帰りたい。なのである。
24時間見守られようが、栄養バランスの取れた食事が取れようが、寒くて、段差だらけ、人気のない住み慣れた家がいいと言う。
多少の認知症がでているため、幻覚、幻聴がありそれを抑える貼り薬を投与されている。
そのせいなのか、表情はぼんやりして半分寝ているようにも見える。しゃべるのも呂律がまわりにくく、言葉もでにくい状況である。
以前は、私達夫婦が美容室に連れて行ってたが車椅子ではそれも叶わず私がカットだけしている。
口ひげが伸びてきたので、簡単な顔剃りもすることになった。
私が行くと
「連れて帰って」と懇願されるのがつらくて、最近足が遠のいていた。
姑の顔をみるのは久しぶりである。
しばらく見ないうちに、確かに立派な口ひげがひょろりと生えている。あらら、これはあんまりだわね。
と、持参した安全剃刀をあてた。
「ありがとう…」たどたどしい口ぶりではあるが感謝の言葉を述べる姑。
「…これでもう、えらいさんやないなぁ…」と、更に言葉を重ねる。
ん?
一瞬何のことをいったのかわからなかった。
が、咄嗟に気が付き大笑い。
「ほんまやね、おかあさん。
髭が無くなったから大臣にはなられへんわ」と、私。
「へへへ…」力のない笑いが返ってきた。
考える力も意欲も落ちてはきていても、さすが浪速女。
お笑いのセンスだけは、枯渇することはなさそうだ。
そんな言葉遊びが出来る間はまだまだ大丈夫ですよ、お義母さん。
入所当初は、シルバーカーを押しながら歩けていたが、最近は骨折したこともあり、ほぼ車椅子での移動になっている。
本人が望むことはただひとつ。
自分が住み慣れた自分の家に帰りたい。なのである。
24時間見守られようが、栄養バランスの取れた食事が取れようが、寒くて、段差だらけ、人気のない住み慣れた家がいいと言う。
多少の認知症がでているため、幻覚、幻聴がありそれを抑える貼り薬を投与されている。
そのせいなのか、表情はぼんやりして半分寝ているようにも見える。しゃべるのも呂律がまわりにくく、言葉もでにくい状況である。
以前は、私達夫婦が美容室に連れて行ってたが車椅子ではそれも叶わず私がカットだけしている。
口ひげが伸びてきたので、簡単な顔剃りもすることになった。
私が行くと
「連れて帰って」と懇願されるのがつらくて、最近足が遠のいていた。
姑の顔をみるのは久しぶりである。
しばらく見ないうちに、確かに立派な口ひげがひょろりと生えている。あらら、これはあんまりだわね。
と、持参した安全剃刀をあてた。
「ありがとう…」たどたどしい口ぶりではあるが感謝の言葉を述べる姑。
「…これでもう、えらいさんやないなぁ…」と、更に言葉を重ねる。
ん?
一瞬何のことをいったのかわからなかった。
が、咄嗟に気が付き大笑い。
「ほんまやね、おかあさん。
髭が無くなったから大臣にはなられへんわ」と、私。
「へへへ…」力のない笑いが返ってきた。
考える力も意欲も落ちてはきていても、さすが浪速女。
お笑いのセンスだけは、枯渇することはなさそうだ。
そんな言葉遊びが出来る間はまだまだ大丈夫ですよ、お義母さん。
お母様が家を離れ、そちらへいらした時のことを思い出してました。
お年を召されましたね。
お母様のDNAは確実にご主人様に引き継がれてますね、いつぞやの河原でのヤンチャ少年とのやり取り…
浪速女健在の話に、チョビッと泣き笑いしました。
姑、いよいよ90になりましたの。
このご時世、八十、九十は当たり前になってますね。
にしても、さすがにこの親にしてこの子ありでしょ?
私にはついていけませんわ〜
うちは1月末に姑転倒し 右肩関節骨折 おまけに急性胆嚢炎にもなり
89の誕生月 2回の全身麻酔でのOpでした。
現在転院して、そろそろ退院です。
夫は施設入所と腹を括っていたようですが
本人家に帰りたいとの希望
自宅か施設かの選択で取り敢えず
自宅に帰ります。私自身 夫にも子供にも周りにも
無理はしないこと伝えてます。
すぐギブするんじゃないかなって自身思っています。
それはそれでいいと私も腹をくくっています。
でも、きっと周りの家族はもっと大変だったと推察されます。
うちの姑の場合、比較的骨折が軽かったのと、お医者様の診断が
「もう、この年齢でのOPは負担が大きいから、自然治癒で行きましょう」
と、きっぱり言ってくださったことが救いとなりました。夫は、もし、OPと言われたら断るつもりだったようですが、お医者さんや検査、お薬大好きな姑ですからお医者様に言われなかったら納得しなかったと思います。
さらには、嫁がそんなことを言おうものなら・・といろいろと妄想してしまいました。
私もできれば、ここの家ではなく本人の一番望む自分の家への帰宅をさせてあげたいとは思いますが、なかなか現実的ではなくて。
姑の毎日を見ていて、自分のこの先を重ね合わせてみる今日この頃です。
ゴンままさん、ギブアップすることは決して薄情なことでも、わがままでもないと思います。
無理をしない、っていうことが私たち世代の責任だと思います。自然体でいきましょう!