商品テスト

いま我家にパン焼き機が二台ある。
そんなものまでダブルで持っているから、物が減らないのよ！とどこからかお叱りを受けそうなのだが。

この春までは、N社のパン焼き機の一台だけだった。
この機械、この日本で世の中に「家庭用パン焼き機」が一番最初にでたときの型である。
うれしがりやの叔父が買ってすぐに、私に譲ってくれた。
寝ている間にパンが焼きあがる、家の中にパンを焼くいいニオイがする、ともらった当初は嬉しくて何度もパンを焼いた。
毎朝パンを食べる我家では、パンの買い忘れが一番困る。
だが、この機械の導入とともにそういう悩みからも解放された。
しかし、毎朝、毎朝ではどうも味に飽きが来る。
ブレンドを色々変えてはみたものの、やはり根底をなす味は同じ。
市販のパンを織り交ぜながら、もう２０年近く焼き続けてくれた働き者だ。

さて、もう一台この春に我家にやってきた新参者。
某通販カタログで人気のR社のもの。
引っ越す友人が、ゴミの日に出し忘れたのでひきとってくれないか、というのでもらい受けた。
前々よりあちこちで話題になっていた機種だったので、一度使ってみたかったのだ。
購入してまだ３～４年しか経っていないので、みた目もキレイ。
ただ、附属の計量カップとスプーンを引越し荷物のどこかに紛れこんだので、出てきたら送ると言われてそのまま部屋の隅にほっちらけていた。
ぼろぼろになった使用書を読んでいると、私の好きなフランスパン風食パンが焼ける、とある。
コレは絶対試してみなくちゃ、と使用にふみきった。

普通の食パンの分量をみると、小麦粉が２８０ｇなのでN社のものと同じ。
これならN社の計量カップとスプーンで対応できるな、と判断し試し焼き。
普通の食パンはどうにか焼きあがる。
N社と比べると、いくらかリーンなパンに焼きあがっている。
トップの焼き色がどうも甘い。
友人宅に飼っていたハムスターがコードをかんだ、と言っていたのでそのせいかしらん？と会ったことのないネズミに嫌疑をかける。
この調子なら、フランス風食パンもいけるかも、と次のステップへ。

そして、今朝。
フランス風食パンが焼きあがった。
皮がごわっとしていて、まずまず。
トーストするとおかき（＝おせんべい）のような歯ごたえになった。
うん、これなら許せる。
しかし、どうもトップの焼き色はどうしても浅い。
おこげが好きな我家では、この点がどうも不満。
釜を抜いた後、自動的にスイッチがオフになるN社と違い、いつまでもスイッチは入ったまま。
やはり日本のメーカーは至れり尽せりの状態で消費者に提供してくれているのだ、と再認識する。

二社を比べてどっちも一長一短があり、はてさてどちらを採用すべきか悩んでしまう。
二台置くのも場所をとってしまうことだし、どうしたものだか。