先日、夫を殺す目的で、夫の飲む酒の瓶の中に、メチルアルコールを入れて夫を重体に陥れた熟年の奥様が逮捕されたとの記事が、新聞(主にスポーツ紙の社会面ですが(^_^;))を賑わせました。
ただ、夫はメチルアルコールを飲んで重体、との話で・・・うちの死んだ爺さんが聞けば「弱いのう」の一言で一蹴されるかも、です。
終戦直後のものがなかった時代、酒も当然なく、「カストリ酒」というものを飲んでいたそうです。
これは「取るに足らない事件」(早川いくを著、バジリコ)によりますと、「カストリ」とは「粕取り」の意味らしく、ドブロクを蒸留した粗悪な焼酎だったそうですが、それでも足りない!
酔っ払いというのは、私も含めてどうしようもないもので、その不足を補うため、さらにその上を行く危険な酒を編み出したそうです。
それは、軍用機の燃料のかさ増し剤として使われていたメチルアルコールに、ホルマリンを入れて水で薄めた、口にすることすらためらわれるような凶悪な酒。一口飲めばすぐさま酔いつぶれる、その恐ろしいまでの即効性から、付いた名前が「バクダン」!意外と、かなりの人気だったようです。
「バクダン」による失明者や死者が続出したため、GHQがその販売者・製造者に重刑を課したというくらいですから、その猖獗っぷりは、すごかったんでしょう。
高校生の頃、生前のうちの爺さんにその話を聞きますと「わしも飲んだ」と、平然と返されたのを覚えています。
「わしはのう、酒がないけえ、船のコンパス(航海用品のマグネットコンパス)を割って、中に入っちょったエタノールを水で割って飲んだ」
「それをごまかすために、水を入れてコンパスを浮かせていたら、コケが生えてバレた」
「わしの師匠じゃった朝鮮人の機関長が、バクダンを飲んで、翌日に『なんか目の前が、障子紙を貼ったように見える』といったまま、メクラになった」
おおおおお・・・・なんて恐ろしい戦後史・・・・
ちなみにうちの爺さんは、「ビールは一晩にひとケース飲んだけど、ションベンばっかり出て酔わんからもう飲まない」と言ってましたっけか(°д°)。
しかし、メチルを飲んでも平然と生きて、その後も酒を飲み続けたうちの爺さんからすれば、ちょっと酒にメチルを混ぜられたくらいで重体に陥る現代人(私も含めて)を見たら、なんと言うでしょうか。
「弱いのう」とか「ダメじゃのう」というのは目に見えているような・・・
普通においしいビール、おいしいお酒を何不自由なく飲める不肖の孫は、そのありがたさを噛み締めて、いや、飲み占めております。
ただ、夫はメチルアルコールを飲んで重体、との話で・・・うちの死んだ爺さんが聞けば「弱いのう」の一言で一蹴されるかも、です。
終戦直後のものがなかった時代、酒も当然なく、「カストリ酒」というものを飲んでいたそうです。
これは「取るに足らない事件」(早川いくを著、バジリコ)によりますと、「カストリ」とは「粕取り」の意味らしく、ドブロクを蒸留した粗悪な焼酎だったそうですが、それでも足りない!
酔っ払いというのは、私も含めてどうしようもないもので、その不足を補うため、さらにその上を行く危険な酒を編み出したそうです。
それは、軍用機の燃料のかさ増し剤として使われていたメチルアルコールに、ホルマリンを入れて水で薄めた、口にすることすらためらわれるような凶悪な酒。一口飲めばすぐさま酔いつぶれる、その恐ろしいまでの即効性から、付いた名前が「バクダン」!意外と、かなりの人気だったようです。
「バクダン」による失明者や死者が続出したため、GHQがその販売者・製造者に重刑を課したというくらいですから、その猖獗っぷりは、すごかったんでしょう。
高校生の頃、生前のうちの爺さんにその話を聞きますと「わしも飲んだ」と、平然と返されたのを覚えています。
「わしはのう、酒がないけえ、船のコンパス(航海用品のマグネットコンパス)を割って、中に入っちょったエタノールを水で割って飲んだ」
「それをごまかすために、水を入れてコンパスを浮かせていたら、コケが生えてバレた」
「わしの師匠じゃった朝鮮人の機関長が、バクダンを飲んで、翌日に『なんか目の前が、障子紙を貼ったように見える』といったまま、メクラになった」
おおおおお・・・・なんて恐ろしい戦後史・・・・
ちなみにうちの爺さんは、「ビールは一晩にひとケース飲んだけど、ションベンばっかり出て酔わんからもう飲まない」と言ってましたっけか(°д°)。
しかし、メチルを飲んでも平然と生きて、その後も酒を飲み続けたうちの爺さんからすれば、ちょっと酒にメチルを混ぜられたくらいで重体に陥る現代人(私も含めて)を見たら、なんと言うでしょうか。
「弱いのう」とか「ダメじゃのう」というのは目に見えているような・・・
普通においしいビール、おいしいお酒を何不自由なく飲める不肖の孫は、そのありがたさを噛み締めて、いや、飲み占めております。