一転、今日は朝から鬱々と曇り空です。ひょっとして、ここ多摩地方に小雪が舞うと素敵だな・・・・、表の気配をうかがいながら、心はドローテを追います。
『巴里の憂鬱』の美女ドローテを読んでいます。 三好達治訳 は、難解な漢字があるけれど、遅読好みの私には苦になりません。
・・・・ほっそりとした上体を、幅広い腰の上に・・・・、明るい薔薇色の絹の衣裳を柔らかに揺らして・・・・暗黒の皮膚のドローテは、赤い日傘をさして進んでゆく・・・・如何なる止みがたい動機が、こんなに道を歩ませるのであろうか・・・・。褐色の美女ドローテは、とても魅力的です。
呉茂一著 「ギリシャ神話」を開いても、ドローテを見つけることは出来ませんでした。インターネットを検索しても、私には一件だけしか見つかりません。ギリシャ神話のドローテを、もっともっと詳しく知りたい・・・・だれか教えてください。
天気予報で、土、日は雨(ひょっとしてこの辺りは小雪?)と想定して、昨日も一昨日も一昨々日も、大好きな小ドライブを堪能しました。それで今日は心おきなく「巴里の憂鬱」に浸ります。今、当に“旅への誘い”に心惹かれている状態。わたしは、ボードレールと一緒に、旅へ出かけます。
《そは、宝の国と人の呼ぶ荘厳善美の国である、年老いた恋人と共に、私の訪れたいと夢みるのは、我らの北方地方の霧に溺れた、比類ない国、そは西洋の東洋とも、・・・・》・・・・
もう、留まりません、こうして私は終日、彼の詩の本に飲みこまれながら、時を過ごし、休むまで、そして休むとき、どうぞ夢に見させてください、と祈りながら、遅い就寝の時を迎えたい。そのころきっと雪ははらはら降っていることでしょう。