いつもの小道を手ぶらで歩いていると、むこうを
通る人は雨傘をさしています。そろそろ朝の
九時ごろです。一切の 音はしなくて、ましてや
雨の気配は 微かさえも ありません。 わたしは 防寒帽子を
被って、 防寒手袋をはめて、首筋をスカーフでしっかり
巻きつけました。 自然は 薄暗いなあ…
リハビリお散歩をします。 風はなくて、人も 通らなくて、 こんな
素敵な空気は天の恵みです。詩人の長田弘さんの
”深呼吸の必要”の ”散歩”を念頭に、
ただ歩いています。手に 何ももたない 急がない・・・
と くり返しながら、歩くことを たのしみ たのしみ、
わたしの いつも通る、人のあまり通らない
森の道を 歩きました。ぼんやりと立ち止まって、
心もち空を仰ぐと、鼻の先に ピチ 頬に シト・・・
小雨、ふーん、霧雨ではない・・・降っていそうな・・・
けれど、雨ともいえない・・・ 歩道の鉄柵を
眺めると、水を きっと置いてあり、濡れています。
それでも、身体に水気は、少しもなくて…
このごろの雨は、なんて淑やかなのでしょう。
帰って、アンドレ・ギャニオンの ピアノソロを
聴きながら、熱々のコーヒーを淹れてます。
長田弘さんの著書”散歩する精神”の、
「たった一人で生きた男」と、
「サラマンカの男」 を読みました。なんだか、
「サラマンカの男」は、まるで、初めて読んで
いるような気分です。きっと読み残してあったのでしょう。
それだから、読書って、幸せを運んできて くれます。
どうぞ、素敵な一日が訪れますように~~~
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